アリシアのポーション製造。4
「アレクがフランちゃんに私を手伝うように頼んでくれたんでしょ? 私が珍しい能力だから情報を外部に漏らさないため?」
「ああ、それもある……だが、フランが言ってきたんだ。アリシアを手伝いたいと……だから、俺がフランに頼んだと言うのは少し違うかもしれない」
「そうなんだ……フランちゃんには感謝しないといけないわね」
私はそれを聞いて、フランへの感謝しかない。
どんな重い病いも回復できるポーションなど存在しないとは思うが、少なくとも皇帝陛下の病を治した私の能力は破格の能力であり、まだどれほどの病いに効くのか実験しなければならないだろう。
アレクは私の肩を抱くと、体を寄せ合った。
「……アリシア、すまない。君を危険に晒すようなことをさせてしまうかもしれない……」
アレクは申し訳なさそうに私を見た。
「私がやりたいって言ったんだもの。大丈夫! この国の人達のためにもなるんだから……それにアレクの愛する国でもあるんですもの!」
「アリシア……ありがとう。君がいてくれて本当に良かった。俺は世界一の幸せ者だ……」
そう言うと、アレクは私に深い口づけを交わしながら強く私を抱きしめた。
「んっ……アレク……」
「んっ……アリシア……」
私もアレクも互いの体を抱きしめ合ってキスをする。
やがて名残惜しそうにお互いの唇を離した。
「……俺はアリシアが大切だ……必ず君を守る……もう、アリシアがいない生活など、俺には考えられない」
「うん、私もよ……」
私がアレクと一緒にいれば、私の力が必要になる時があるだろう。だけど、それをアレクは私を危険にさらすことに心を痛めているのだと思う。
「そうだ! この後、フランちゃんとお茶会をするのだけど……アレクも一緒にどうかしら?」
「いや、お誘いは嬉しいが……俺はアリシアの様子を見に来ただけだ。まだ、仕事が残ってるから戻る」
「そう……お仕事。頑張ってね」
「ああ、アリシアも……」
アレクは私の頬に軽くキスをした。
不意打ちに私は顔を真っ赤に染めて恥ずかしくなりうつむく。
「またな……」
アレクは照れて恥ずかしがる私の頭にポンポンと優しく触れてから、微笑んで部屋を後にした。
私は自分の頬を両手で覆うと、まだ顔が熱くて鏡なんて見なくても自分の顔が真っ赤になっているのが分かるほどだ。
「……さあ、早く行かなきゃ! フランちゃんが待ってるわ!」
私は首を振って気を取り直して部屋を後にしてフランの待つ部屋に向かった。




