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ポーションの精製。4

 フランの表情から、完全に私の作戦は失敗すると思っているだろう。


 だが、美魔女なお義母様なら私が変装できなくない。お化粧という女を化けさせる魔法をフランにも見せてあげよう。


「見てなさいフランちゃん……私が完全にお義母様に変身して見せてあげる! フッフッフッ……」

 

 そう言った私は不適な笑みを浮かべて悪い顔をした。


 私はさっそく、お義母様に変装する為に髪を染めてお化粧をする。


 それからしばらく経って、私は完璧にお義母様に変装した。


「ふふーん! フランちゃん。どこからどう見てもお義母様でしょ?」

「うん。すごい……本当にお母様みたい……」


 フランは瞳をキラキラさせながら変装した私を見つめていた。


「そうでしょう、そうでしょう! もっと私のメイクテクを褒めてくれてもいいんだよ!」


 私は上機嫌に鼻高らかに胸を張った。


 後は夜になって作戦の決行を待つだけだ……


 そして夜になり、皆が寝静まった時に作戦を決行する。


 私は怪しまれないようにアレクが寝たのを確認すると、部屋から抜け出してフランの部屋に行った。


 フランに手伝ってもらい手早くメイクをして変装すると、フランが持ち出してきたお義母様のドレスを着た。


「さあ、フランちゃん。お薬は持った?」

「……うん。大丈夫」

「なら、私のドレスの中に隠れて! お義父様に会いに行きましょう!」


 私がそういうと、フランは頷いて私のドレスの中に潜った。


 フランが足を掴んでいるから歩き難いが、私もバレないようにドレスの裾を持ってフランが入っている膨らみを隠す。


 窓から差し込む月明かりと壁に掛けられたランプによって薄っすらと浮かび上がる廊下を慎重に進むと、皇帝の部屋の前にやって来た。


 緊張で胸がドキドキと脈打って今にも口から心臓が飛び出して来そうだったが、私はその思いを隠しながら部屋の前の兵士達の前に出た。


「お、奥様! 今宵も皇帝陛下のお見舞いにいらっしゃったのですね!」

「……えっ? え、ええ。貴方達もご苦労様。扉を開けて下さるかしら……」


 私がそう兵士達に言うと、兵士達は少し不思議そうな顔で私を見た。

 

「…………奥様。失礼ですが、今日はいつもより声が高いように感じます」

「えっ? あら……そう?」

(……やっばーい! 格好は変えたけど声はそのままだった!! どうにかやり過ごさないと……)


 そう心の中で叫ぶとドキッとしながら扇子を取り出して顔を覆いながら言った。


「そ、そうね! 少し発声の練習をしていたの! アー! アー! ほら、声を出すと美貌を維持できるのよ? 貴方達はそんなことも知らないの? それよりも早く部屋の中に入れてくださる? 夜更かしも美容に良くないの!」

『はっ! 失礼しました!!』


 扉の両側に立っている兵士達はビシッと背筋を伸ばすと、私を部屋の中へと入れてくれた。

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