ポーションの精製。2
「まったく! 陛下にバレたら怒られるのは私なんですからね!」
「その時は弁護しますから遠慮なく呼んで下さいね!」
渋々といった感じのアルベルトがドラゴンに跨がると、そう言って私もドラゴンに乗ってアルベルトの背中に抱き付いた。
翼をはためかせて上空に飛び立つと、私は王城の方を指差した。
「アルベルト様! あそこに向かって下さい!」
「えぇっ!? あそこって……王城じゃないですか!! 聞いてませんよ!!」
「いいから! 罰は私が全部受けます! だから、お願いします!」
「くうぅぅ……陛下に迫られた時には、本当に弁護して下さいね!!」
アルベルトはそう言いながらもドラゴンを王城の方へと向けた。
ドラゴンの背中に乗った私達は王城をぐるりと回ると、屋敷のフランの部屋の方へと近づく。
フランの部屋のリビングにドラゴンを近づけると、私はアルベルトの背中から手を放してドラゴンの背に立った。
「ここはフラン様のお部屋……って! アリシア様なにをっ!?」
「アルベルト様。ありがとうございました! それでは、ご機嫌よう!」
私は目を瞑ったまま勢い良くドラゴンから飛び出すと、浮き上がるドレスを裾を押えたままフランの部屋のベランダに飛び降りた。
着地した私は両手を地面に突いてなんとかベランダに飛び降りることに成功する。
それを見届けたアルベルトはホッとした様子で胸を撫で下ろしていた。そんなアルベルトに私は笑顔で手を振ると、彼は呆れた様子で苦笑いを浮かべながらその場を去って行く。
私はフランの部屋の窓まで行くと、疲れたのかベッドの上で眠っているフランを見つけた。
「フランちゃん! ここを開けて!」
ガラス窓をドンドンと叩くとフランが眠い目を擦りながら私の方を見て驚いた様子で目を丸くさせた。
フランはふらふらしながらも私の方へと歩いて来ると窓を開けてくれた。
「どうして!? こんな高い場所に登って来れるはずないのに……」
「ドラゴンで上から来たのよ? フランちゃんが心配だったからね!」
「…………アリシアお姉ちゃん」
そう言って微笑んだ私にフランは瞳を涙で滲ませながら抱き付いて来た。
私は自分に抱き付いているフランの頭を優しく撫でると、彼女はぎゅっとドレスを掴んで体を震わせて泣いていた。
フランが落ち着くのを待って、私はフランとベッドの隅に腰を掛けながら話をする。
「アレクが怒ったのはフランちゃんが悪いわけじゃないの。アレクもきっとお義父様のことを治せればと思っていると思う。でも、ポーションでは治せないって思っているから、無駄なことだって切り捨てているのよ……」
無言で私に抱き付きながら隣で私の話を聞いているフラン。




