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謎の人影

———王都に魚人の魔物が再び出現で王都は大パニック。


オレは魔法学校にユリアーナさんのことで用事があったのだがそれを放り出して

校長室の窓から飛び降りると同時に黄金の武装戦士(ゴールドアーマー)に装着する。

そのまま魔物が現れた場所に向かっていく。


「あの人………」


そしてその姿をある人物に見られていたとは知らずに—————



魚人の魔物は体長は約5メートル近くあり、前と違って俊敏力や攻撃力などが上がっている。

体は鱗で全身覆われて手足には魚のようにヒレがついており、口を開ければ鋭い牙がより一層恐怖を煽る。


王都の住民は悲鳴をあげて逃げ惑う、魔物を撃退するために王都の騎士団が応戦していく。

数人の騎士を前にしてもその魔物は騎士団を圧倒しており戦闘は均衡している。


「くそっ!? なんなんだよ、こいつ!?」


一人の騎士が弱々しく吐き捨てる。魔物の凶暴さに心を砕かれてるようだ。


「全員さがれ! 私がいく!」


他の騎士の間から颯爽と駆け抜けて魔物に向かっていく一人の女騎士の姿があった。

その凛々しく気高い女騎士はマリアだった。


剣に炎を灯して勢いよく飛び跳ねて魔物に切り掛かかっていく


だが魔物も大人しくやられてはくれない、水の防壁をつくり出して攻撃を止める。


攻撃を防がれたマリアはすかさず次の攻撃を撃つ。

魔物は口から毒水を吐いてくる。


「くっ!?」


マリアはその攻撃をギリギリのところで交わす。

だがマリアが交わした先には数人の騎士が避けもせずに立っていた。


マリアの顔にしまったという表情が浮かび上がる。

その毒水は勢いよく騎士の方へと降りかかる。

そう思った瞬間、騎士たちの前に大きな盾が

現れ毒水の攻撃を防いだ。


「大丈夫ですか!?」


その声と共に現れたのはかつてこの魔物を撃退していた。

エルサが所属する五人組の冒険者パーティーだった。

毒水を防いだ盾はやはりエルザのようだ。

エルザの右腕にはトビに造ってもらった盾が

存在感を放っている。


エルザはマリアに駆け寄り無事を伺う。


「エルザ殿! 助かりました! 駆けつけてくれたのですね!」


「ご無事で何よりです!」


「こいつは!? 少し大きくなってないか!?」


「しかも、どうやらこの魔物は毒水を吐くようになったようだね……」


ソードマスターのラウルと魔法使いの美女のセリーヌが魔物を見て驚きを隠せなくなっていた。


「まあ、デカくなったのなら当たる確率が上がったんだからちょうどいいじゃねぇか!」


拳術士の脳筋グレイスがニヤリと笑みを浮かべて闘争心を燃やしている。


「グレイス! 油断は禁物です!」


金髪聖女のラニアがグレイスに怒りながら注意するがその姿は愛らしい。


「みんな、行くぞ!」


冒険者が加勢して再び魔物の撃退に一層熱が入る。



——オレは飛びながら魔法石で現状を確認していたがこの様子を見てまた活躍はないかなと落胆していた。


「はぁ、帰ろうかな……」

 

すげぇカッコつけて窓から飛び降りてきたもののなんかオレが入る余地無さそうだな。


そのまま引き返そうかと考えているとふと視界に怪しげな人影を捉えた。


…あれはなんだ?


その人影を見るためズームインして確かめる。

その人影は黒いローブで顔は隠れていて判別はできない、性別すらわからない。


見るからなあまり良い奴では無さそうな感じがする。


なぜならあの魔物を見てニヤついていることがわかる。

口元だけが微かに見えるから。


それに冒険者ならば今頃は加勢して戦っているはずだがそれもせずにこんなところで油売っているのならここで何してるのか?


オレが見ていることに気づいたのかその人影は首を少しだけ角度を上げた。


恐らくオレに気づいたのか……。


すると人影は魔物とは別の方向へと走り出す。

オレもはその後を急いで追いかけていく。

向こうは走っているがこっちは火炎増強があるからすぐに追いつく。

その人影の道を塞ぐように目の前に降り立った。


「どこに行こうとしてんだ?」


「チッ!?」


あぁん? こいつ今舌打ちしたか……。

少し苛立ちを覚えたので倒してしまおうとオレは即決した。


するとオレの敵意を感じたのかそいつは何やらブツブツと聞こえるか聞こえないかのボリュームで言っていた。


「おい! 何言ってんのか、さっぱりだからもうちょっと大きな———」


そう言いかけたときにオレの目の前に魔法陣のような物が現れてその中から魔物が現れた。


その魔物はトカゲを人型にしたような魔物だった。

目はギョロリとしておりあまり遭遇したくない類だな。


「魚介類に爬虫類、か……、魔物も種類は豊富だな……」


なんて少し皮肉っぽく煽ってみる。


そいつは魔物を呼び出すだけ呼び出してどこかへ去って行ってしまった。


「あ! 逃げられた………」


追いかけようかと思ったがまああいつはひとまず放っておくか……。

まずはコイツをなんとかしなければな。


トカゲの魔物に視線を戻すと舌をシュルシュルと言わせている。


すると敵意を剥き出してオレに向かってシャアアアと威嚇のために吠えてくる。


…このトカゲ、吠えるんだ……。


オレはこの世界の魔物は全部吠えるんじゃないかと思い始めていた。


「今日の晩飯はトカゲの丸焼きにするか……」


意気込んだら両拳を力強く突き合わせて炎を灯す。


それを合図にトカゲは勢いよく飛び掛かってくる。

本能のままに直線上にくるだけであまりにも無鉄砲すぎるなと思ってたが

トカゲはオレをめがけて舌を伸ばしてくる。


オレはそれを右肩を少しずらして避ける。

舌はそのまま直撃して地面に穴ができていた。

トカゲは舌を口に戻すとその地面から何か黒紫色のような液体が出ていた。


…おう、結構えげつねぇな……


跳躍もかなりあるし、さっきの舌も食らうと容易に想像がつく。

オレは少しだけこのトカゲを危険視することにした。


「じゃあ、オレの番だ……」


こっちも遠慮なくトカゲに殴りかかっていく。

火炎増強で一気にトカゲに近づき、炎が灯った拳をトカゲの体に撃ち込んでいく。


トカゲの体にはオレが打ち込んだ跡が見えている。

よほど効いてるに違いない。


危ないと本能が言ってるのかトカゲはオレから距離を取り、毒を含んだ舌をオレに攻撃してくる。


オレはそれを避けてトカゲが口に戻す前に舌を掴む。

毒が染み込んだ舌を掴んだアーマーが少しだけ溶けているような気がする。

これはさっさと始末したほうがいいな。


オレは掴んだ手に炎を灯して舌を焼き焦がしていく。


トカゲの舌は焼けていきかなり弱っているように見える。

舌を焼かれて頭にきてるのかトカゲは弱りながらもまだ戦う気はあるみたいだ。


「だがこちらもあまり悠長に相手をしてられるほど暇じゃないのでそろそろ終わらせてもらう!」


オレは右腕から剣の刃を出現させてその刃に炎で熱を送る。


「この剣は今めちゃくちゃ熱いから気をつけろよ……」


オレはそう言ったらトカゲに向かっていき刃をふりかざして止めを刺しに行く。

トカゲは逃げることができたかもしれないがその場であっけなく熱のこもった刃に

切られて灰になって散って行った。


オレはなんとか魔物を倒したがあの舌打ち野郎を見失ってしまった。


「一体、あいつはなんだったんだ?」


気になりかけていたがひとまずはこっちは終わったので魚人の魔物の方を見ると魔物の姿が見えないのでおそらく倒すことができたのだろう。


おそらく舌打ち野郎は探すとなると時間がかかるしな。


「はぁ、保管庫にGPS機能つけようかな……」


オレは新機能や修正箇所を見直しながら魔法学校へと帰るのであった。


そしてあの謎の人物、害がないことだけを願う———。

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