血なんて繋がってないよ
リウス)「あれ、人の気配がしたんだけど…もしかして集合場所間違えたかな?」
ゴルダー)「それはここではありませんよ。」
紅い月の下。近くにある池の水面にうつされる。
「こんにちは」
「…ここの時間ではこんばんはの方が正しいでしょう。ただでさえここはずっと紅い月が昇っている。……ここには何の用で来たんですか?」
「王国滅んだ。次の場所探し。以上だよ」
「おやおや。貴方が築き上げた国が滅びましたか。それはまた残念でしたね」
「感情がこもってないなぁ。もう少し僕に気を使っておくれよ」
「貴方に気を使ったらすぐにでもここは滅ぶでしょう」
「なにそれ。僕ってそんなに我儘じゃないよ」
「…国が滅んで次はどうするのですか?」
「だから場所探し。ゴルダーならいいとこ知ってるかなって」
「…酔狂な貴方なら私に聞かずともわかるでしょう」
「…随分、僕も可愛がられてるみたいでよかったよ」
「……可愛がってる?随分と汚れた心に、まだそんな冗談が言える感情がありましたか」
「汚れてる?まさか!清潔だろ?僕の心はずっと綺麗なままのハズなんだけどなぁ」
「自らが作った獣を殺すのは、酔狂な奴しかやりません。普通自分の味方は殺さず、戦力として生かすものですよ」
「それも考えたけど――弱かったんだよ。単純にそれだけが理由。王子たちは全然役に立たずだし、よくあれで軍事なんてなれたもんだよね」
「…あぁ、血、繋がってなかったんですっけ?」
「繋がってないよ。俺はただ単に拾われただけ。死んだヤツの身代わりなんてしたくなかったんだけど、縋り付いてくるアイツの顔、見てて面白くなちゃって。」
「怖いですね。どんな人間の考えよりも、貴方の考えが一番怖いです」
「なんだよ。あ、僕そろそろ帰らなきゃ。今の話、お土産話として喋ってもいいよ」
リウスはその場から消える。
「土産話の前に、皆聞いてると思いますけどね」




