マロ
「しっかしでけージャングルだな」
ナタネたちはジャングルの中で道なりに歩く。
「これは一晩で抜けられるのでしょうか」
?)「どうじゃろな。とりあえず水の音がする場所に行ってみるか。ちとのどが渇いた」
ナタネ)「なんだ?いよいよマロって言いだしそうな言葉になったな」
「いや、マロじゃよ。マロ」
「あ?マロマロマロマロマロマロって。お前の名前はわしだろうが」
ルギ)「おいさっきから誰と話している」
「あ?だからお前と―」
ナタネが横を見るとそこにはルギと同じ髪色をした一人の少年。
「……おー、随分整った顔になったな。なんだ性別まで変わったか」
「テメェ。表出やがれ。ここに埋めてもええんじゃぞ」
ルギがナタネの胸ぐらをつかむ。ナタネは焦るように言葉を言う。
「ごめんごめん!許してください女帝!」
「潰れるまで埋めてやろうか」
「…神聖な森で何をしておる。そちたち、迷い込んできたのであろう?」
ナタネ)「いや、マロという者よ、俺たちは次の郷に行くまでの道のりがこの森だっただけだ」
「なるほど迷い込んだのか。それはそれは。ははは。」
「テメェの耳は飾りモンか?」
「何を言っている!迷い込んだのだろう?ならばマロが今日の休息場所を設けてやろう!」
「最初聞こえてたよね?明らかに聞こえてたよね?」
「まぁまぁそうカリカリするでないぞ」
「誰のせいでイラついてると思ってんだ」
「ならばまずは水の音を頼りに進むぞ。そうしなければ休息場所には行けぬ」
マロは水の音が大きくなる方に歩いていく。
ナタネ)「おいアレについていくのか?」
ルギ)「人の話聞いてない時点で信用ないぞ」
ペルロ)「いやあれは耳が遠いのでは」
「お前たち聞こえているぞ!マロをなんだと思ってるんじゃ!!」
「ちょっとお前に似てるし、分かり合えるんじゃねェの?」
「やはりお前はここで埋めていく」
「…おや、微かに雨の匂いがします。ここは無難に、あの方について行った方が良いのかもしれませんね」
シャルの言うことに頷く面々。ルギはナタネの背中を押した。
「お前が先頭だ。じじいがうつるのは困る」
「あ?!お前もともと爺みたいな喋りだろうが。」
「馬鹿か。わしは廓言葉を使ってるんじゃ」
「ならお前、ありんすとかわっちとか使えよ」
「最初からわしっていう一人称で行くって言われたんじゃ。今更治せるか」
「誰に言われたんだよ。画面外か。よかったなぁ。覚えやすいじゃねぇか。わしのほうがインパクトあるぜ爺さん」
「お前ここで息の根止めてやる」
ペルロ)「あ、あれ」
シャル)「おや、見失ってしまいましたね。」
さっきまで見える範囲にいたはずのマロは消えていた。
「……マロさんが言っていた水の場所へ行きましょう。そうすれば休息場所に行けるかもしれません」
「お前もずっとその頭で恥ずかしいなぁ。もっと良い色に変えてもらったらどうじゃ?」
「すまねぇがこれが地毛なんだよ。お前こそ色変えてもらえよ。マロと同じで見分けつかねェんだよ」
「シャル、どうする?」
「一回成敗しときましょうか」
シャルの踵落としが2人の頭に直撃した。悲鳴が聞こえたのは言わずもがなだろう。




