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森の強靭そうなやつ

森に行く道中は何もなく、平和に満ちた旅路だと。そう思ったのはホンの数分前。坂の上から森が見えた途端、一行は息をのんだ。

ナタネ)「……森というよりジャングルでは」

「木の本数のせいでしょうか」

森が見えた途端、そこには緑すべての色を使ったようなジャングルが広がっていた。森のようにジメジメしているような感じはない。太陽に照らされたジャングルは神秘の輝きを出した。

ペルロ)「…かすかに水の音がする」

耳をすませば水が流れる音が聞こえる。

ナタネ)「あ!これダンジョンってやつか!」

ペルロ)「全然違うよ!ジャングル=(イコール)迷路ってだけでダンジョン認定しないでください!」

「ではかっこよく言えば魔獣の巣窟ですかね」

「いや魔獣なんていないでしょ。まだ森が少ししか見えてな」

ペルロがジャングルの入り口を見ればそこには3メートルの獣が一匹。でかい角が太陽に照らされて鋭さを感じさせる。ぐっすり眠っている様子だった。

「…え、ちょ、あの、あれ…なんですかあれぇぇぇ!?」

「なんだろうなあれ」

「なんじゃろうなあれ」

「なんでしょうかねあれ」

「冷静に見てる場合なの?!あれどかさないと先に進めませんよ?!」

ナタネ)「どかすっていってもなぁ。起こさないで行けばいんじゃ」

「あ、起きましたよ」

むくりと起き上がったその獣は猫のように背筋を伸ばしてあくびをする。

ルギ)「お、意外にかわいいぞ」

ナタネ)「これは襲い掛かってこないのでは。よし、試しにお前行ってこい」

「行ってこいって正気ですかアンタ!」

「なんだよ~。遊ばねーと逆に襲われるかもしれねーぞ」

「猫だから鬱陶しく感じる、ともとれますね」

ルギ)「ならそれ」

ルギが杖で骨付き肉を出して投げつける。獣は獣に似合う形相でむしゃぶりつく。食べる音は凄まじく、骨の音がごろごりと鳴っていた。

ルギ)「あの獣顎関節症がくかんせつしょうか?」

ナタネ)「顎が悪かったのか。なんで骨付き肉なんて投げたんだよ」

ルギ)「顎が悪かったなんて知るわけないじゃろ」

「いや顎じゃなくて骨の音ですよね、アレ」

シャル)「こういう時は柔らかい肉で口直しですね」

ペルロ)「肉を肉で口直ししないでもらえます?」

ルギは杖を振って柔らかい肉を投げつけた。獣は柔らかい肉を一飲みした瞬間苦しみだした。

ナタネ)「おい苦しんでるぞ。どうしたんだあれ」

ルギ)「あ、やっちゃった。あの肉、野糞のぐその布に包んでたやつだった」

ナタネ)「え、お前あの布まだ持ってたの?いい加減捨てろって言っただろ?」

ルギ)「仕方ないじゃろ。トイレットペーパーをいつも背負ってるわけじゃないんじゃ」

「くだらない言い争いしないでください!」

「おや、見てください」

獣は泡を吹いて倒れている。ナタネたちは獣の元に降りる。

「よし、これで先に進めるな。ルギせめて布でもかけてやれ」

「あぁ、臭い布で悪いな」

「強そうな獣でしたが、残念です」

「いや臭い布かけんな」


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