獣と少年たち
町長の家に案内されれば、その部屋はボロボロだった。だが勇逸輝いているものがあった。
ナタネ)「お、エロ本。透明ブックカバーまでしちゃて。なに爺さんの趣味ってこのジャンルなの?」
そこにはメイド服の女の子が写された本が多数。
「え、DVDまである!ナニ、そう感じなの」
ペルロ)「くっつくとこ違うだろうが」
「まぁそいつはシャルに任せれば早い」
シャルは笑顔でナタネを外へ蹴り飛ばせば、シャルの人間離れした脚力でナタネは壁にめり込んだ。
「それで、何があったのか教えていただいても?」
「あぁ、国は民を持っていったんだ。この町も、見渡す限り人。人。人。それはそれは人口数が最も多い国だった。町は栄え、丈夫な壁の家がいくつも並んでいた。だが、ある王国、スタザファール王国がこう言ったのさ」
”軍拡大のため、人を出せ”
「町は最初猛反対した。戦争をおっぱじめるようにデモが始まった。だが反逆する者はすべて連れていかれた。たとえそれがどんな状態になっていても。」
町長は後ろの写真立てを見ると、そこには首にタトゥーの入った若い男性の写真が一つ。
「この前なくなった知人に、金色のブレスレットをしていた息子がいた。そのブレスレットがすべて教えてくれた。……軍に連れていかれた奴は帰ってこない」
ペルロ)「なぜだ」
「私はこの町を出て、何とか一人でも探そうとした。その時、一匹の白い獣がいた。その獣の手に通っていたものは金のブレスレットだった。」
ペルロ)「…人間が獣になっていたということか?」
ルギ)「だがそんなこと…」
「私はブレスレットで判断したわけじゃない…白い獣の首には同じタトゥーがあった」
その時、一人の男が町長の前に立った。
ナタネ)「どこぞの怪談話か」
ルギ)「おいナタネ、そういうのは!」
ナタネ)「オメェがしっかり見たならそうなんだろう。で、どうすんだ。ここの町のヤツ、みんなその獣になってたら。少なくても少女の願いは叶わねぇ。それどころか、クエストにもならねぇ。報酬を払う意味なんかねーだろ」
「……ある」
町長は写真立てを開け、後ろに隠れていた写真を出す。
「この町の少年だ。この少年はすぐにはくたばらない。それは私が保証しよう。何年も経ったが、この少年だけはきっと生きている。」
写真には金髪の青少年が一人。真っすぐな町長の目にナタネは目でうなずく。
ナタネ)「ならこの少年の為にいくら払える」
「さっきも言った通り3倍じゃ。」
シャル)「行きましょうか、長居しててもここで狩られるのがオチでしょうから」
ナタネ)「じゃぁな爺さん、連れて帰ってくるからよ、生きてろよ」
「生意気な小僧よりも長生きしてやるわい」
ナタネ一行は王国へ向けて足を進め始めた。




