フリクエ報酬は意外といい
人気の少ない町。ヴァフに到着すれば、そこは荒野のように荒れていた。
ペルロ)「…これが町か……?」
町の人はナタネ一行を見るや否や、睨みをきかせた目でこちらを見てくる。
「……どうやら歓迎といったモノではなさそうじゃな」
「とりあえず有力な情報を得ましょうか。」
その時だった。一本の矢がナタネの横をすり抜けていったのは。
「……知らねぇ奴にに危機感を持つのはイイことだ。だがよ、矢は少し行き過ぎたやり方じゃねーか?おかげで――」
ナタネの頬に切れ跡が一つ。赤い線が曲線を描く。
「切れちまったなぁ、成人男性のほっぺがよぉ!!」
ナタネは地を深く踏み押して、矢を放ったヤツの顔に一気に近づき、弓を優しく抑える。
「こちとらケンカしに来たんじゃねェよ。聞きてぇことがあったんだ。あと、仕事探しだよ」
町の人は怯えながらナタネ一行を見ていた。弓を持った男はその場に崩れ落ちる。タッタと足音を鳴らしてきたのは一人の少女だった。
「……今、お仕事探してるって言った…?」
息が切れながらも少女はそう口にした。
「お願い!この町…この町の人たちを…取り戻してほしいの!」
少女の後を追ってきた婆さんが少女の肩をつかむ。
「何言ってるの!そんなことしたら反逆者でアンタが捕まるよ!」
「でもこの町がこのままなんて…」
「それ、報酬弾みますか?」
シャルが少女の手を握る。
「フリクエよりも簡単なんだろうな」
ナタネがシャルの斜め後ろに立つ。
「……私はお金持ってない…でも、町長なら……」
「わしじゃ。」
ルギの後ろに立っていたのは小さな男の老人だった。それも小さな老人。小人まではいかない老人をルギは首根っこを掴んで観察する。
「金はどのぐらい用意すればいい?」
ペルロ)「…それはやれってことか?」
「フリクエの約3倍出してやる」
ルギ)「上等じゃ」
「だがまず話を聞いてくれ。この町。そして国のコトを」




