気に入ったやつ気になるやつ
ナタネはペルロを連れてルギのもとへ向かう途中、その影は現れた。
「頭!」
ペルロは一歩後ずさる。ナタネはその姿に息をのんだ。
「オメェんとこのお頭さんヤベェな、相当な別嬪さんでいやがる」
そこにいたのは髪を結んで優しく下げた男が一人。
「だがごついなァ、もうちょっと華奢になったら売れるかもなぁ」
「何言ってるのか知らないが、お前が輩をやったっていう男か、ひ弱そうだね、あれ」
頭はナタネの周りを見る。
「もう一人いるよね、女の子の匂いがする」
「あのじじい女だったのか、これからはババアの方がいいかもな」
「そこ言ってる場合じゃないでしょ!」
「ペルロ、いつからそんなモンと付き合うようになった?帰っておいでよ、君がいていいのはそこじゃないよね?」
「…頭…」
「あー、それなんだケドよ」
ナタネは頭をポリポリ書きながら、腰に収めていた刀を突き付ける。
「俺が永久の割込予約とったんで、引いてもらえます?」
頭はナタネを睨むと、一瞬の静寂、刀と銃の交わる音が始まりを告げた。
「大層気に入られてんじゃねぇか、いやちげぇな、気に入られたのは俺の方か」
「気に入る気に入らない以前に気になってたんだよ、コッチは」
「気になってた?バカ言え、それはもう気に入るのお約束なんだよ」
頭の銃弾がナタネの頬を擦る。ナタネの刀は頭の上腕を擦った。擦り傷から切り傷に代わるまで時間はかからなかった。
「こんなヤツ好いたって何にもならねぇよ」
「こんなヤツだからこそ惹かれたっていうのもあるかもな」
「気持ちわりぃな、告白なら相手を選びやがれ」
頭は引き金を引く。ナタネはジャンプをして避けようとするも銃弾は右肩にヒットした。
「…これでしまいだな」
仰向けに倒れこんだナタネに頭は銃を突きつける。が、それは音の速さで飛んできた。銃は見事に手から落ち、ナタネとペルロは後ろを見る。
「ここで主人公が終いだ?…馬鹿言ってんじゃねーぞ!!起きろ!!」
そこには額と腕、太腿から赤黒い血を流しながらも歩いてくるルギの姿だった。ナタネは右肩を抑えながらもフラフラと左足に力を入れて立ち上がる。
「…!」
刹那、頭は頭をナイフで射抜かれた。




