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TS転移したからバイクで世界を見て回ろうと思う  作者: ソイラテ旨すぎだと思う人
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act22

お待たせしました!ブックマーク登録ありがとうございます!


今回はチャークの視点になります!

◆チャーク視点◆

「くそが、つまんねー終わり方だわ。最悪」

道端の小石を思い切り蹴り飛ばし、怒りをまき散らす。普通に仕留めれた相手だったからに非常に不愉快だ。


「遅かった事については悪いと思うけど、情報仕入れるのに手間取ったからしょうがないじゃん。文句言うならハクリュウに言って欲しいんだけど。」

相変わらず眠そうなレヴィが少し気を使って話しかけてくるが、気に入らない物は気に入らない。ハクリュウの情報の信頼度は高いが、奴も私と同じく結構気が早い性格なのでそこを考えたら行き場の無い憤りを感じてしまう。


「そんな事言ってもあそこまで行って撤退とかねーわ。しらけ過ぎだろ。」


「雑魚だったし、またやれるからいいと思うけど。」

全身鎧のディーに言われまた少し癪に障るが、ここで恨みを買って私らが帝国に狙われるのは危ない橋かもしれない。私がいるこの組織グリダマリス。幼馴染達の集まりだが、現人数はたったの5人しかいない。仲間は全員孤児だったので、6人で協力して小さい頃から生活を共に過ごしていた。


元は冒険者をやっていた、まだ幼い私達が困難な依頼や数年以上放置された魔瘴気を消滅させたりと、評判もよく、仲間はめきめきとその頭角を現していった。癖のある仲間だが、リーダー格が上手くまとめてくれていたので順調だった。あの事件が起こるまでは…。

私達を鬱陶しく思ったのか、私たちのリーダーだった奴が他の冒険者に罠に陥れられ殺されてしまった。


全員で復讐をしようと計画し、その冒険者にありとあらゆる拷問をし殺害した、現場の第一発見者はあまりの無残な姿に精神がイカれてしまったらしい。それからは追われる身となり故郷を捨てて逃げた、人前に顔を晒すことをやめ、闇に生きた。

稼ぐ場所もなく、泥水を啜って、残飯を漁り日々を過ごした。餓えて死にそうだった。女は私だけで体を売ろうとも考えた事もある。絶望に顔を歪めている毎日だった。ある日一人の男が殺人の依頼をしてきた。藁にも縋りつく思いで私達は遂行した。

惨殺、圧殺、殴殺、撲殺、蹴殺、拷問、暗殺。依頼通りに殺した。人を殺すと金が手に入った。

裏の世界で殺戮集団。殺意の叫びと言われ始めた。


毎日のように殺し、殺し、殺し、気づくと裏だけではなく表の世界でも有名になっていた。

金は貯まりに貯まり、世界は金と仲間がいれば楽しく過ごせるのだと感じた。


この業界は舐められたら終わりだ。評判を落とさない為にもレヴィはあの行動に至ったのだろうが、奴らが裏切らない確証はない。こうなったら大元を潰して終わるしかないと考えている。


「チャーク?考え事?まぁいいけど、俺は国に戻って撤退の準備しておくから。あとベッドが恋しい。」


「ああ、了解。もうちょっと落ち着いたら帰るわ。ディー悪いけど付き合って。」


「えぇ…、チャークと一緒だとなぁ…。」


「は?何か言った?」


「こわい。」


「いや、ディーのがこわい。」

無敵の全身鎧野郎がこっち歩いてきた方がこわいわ!。

でもいつもの流れだ。私の仲間内でよくある会話、全然嫌いじゃない。


「んじゃ、先に帰る。おやすみ。」

ヒラヒラと手を振りレヴィが去って行った。



森の中をフラフラと歩くと、大きな音が聞こえた。

「チャークあれ、帝国の大規模戦術魔術じゃないかな?」


「方角を位置を見るとそうっぽい。あーくっそ、イライラするわ。」


「まぁ、任務は強襲部隊の殲滅だったから、一応の規約は達成してるしいいんじゃない?」

あの四人の前に200人規模の強襲部隊を全滅させていたのだが、四人ごときに遅れを取ってしまった感じが無性に気に入らない。


森の中を二人で歩いていると街道に出ると、やたら豪華な馬車に皇帝の紋章が刻まれている馬車を発見した。


「ディー、あれ終わらせて帰ろう。あの人数ならそう大した事ないだろ。」


「いや、あれ皇帝の馬車だから護衛も強そう。キツい気しかしなんだけど。」


「先手取れば行けるやろ、行こう。この怒りは留まることを知らない。」

ここで仕留めれば、報酬は上がるだろう、逃げられると危険だが、ディーと二人でやれば問題はない。

2分後くらいに落下するように{ハイアウトカリング}を連発して行進している前に立つ。

ディーは嫌そうな感じを出しつつも付いてきてくれている。


「はぁ~い皇帝様。悪いけど、怒りの矛先向けさせて。{レインブラッド}{パラージ}{デッドレイン}」

話しかける暇も与えずに先手で攻撃を始めた。手練れはいるがそっちは前衛のディーにまかせる。馬車の馬を初撃で射貫き、雑魚を処理していくと悲鳴が聞こえる。この声が堪らなく気持ちいい。


残り10人にも満たない数になると皇帝様が馬車から降りて来て何かを言っているが、聞こえないので無視しよう。ディーも無傷のようで、流石カチカチ男だ。


「さて、そろそろトドメかね。ディーもう片付けれるやろ。終わりにして帰ろうよ。」


「あ、はい。」

ディーが手練れを一掃しようと剣を振り上げた時に爆発音のような音がするとディーの鎧の一部が砕け吹き飛んだ。

何が起こったのかわからなかった。私の歌で魔法耐性が元々ついてる鎧に更に上書きしているので、索敵範囲外からの魔法では傷すらつかない、強固な素材を使っている為、矢でも同様だ。


回りを確認すると、少し前に見たエルフが駆けてくるのが見える。


「テメーか…テメーがやったのか…。……ぶっ殺す。{ミザリーショット}」


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