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ルージュ

ウェルビーは女の子だった。

「本当の名前はルージュって言うの。バスタオル君よろしく・ね?」

バスターはぽかーんとしている

ウェルビーは女の子だった。

「本当の名前はルージュって言うの。バスタオル君よろしく・ね?」

バスターはぽかーんとしている。

「ねぇ!」

「なあに?」

「胸なんで膨らんでいるの?」

「え?」困惑するルージュをよそにバスターは続ける。

「触っていい?」

「だ、ダメっ!」

ルージュは顔を真っ赤にしてうずくまった。レタス星人が乗っていた虫型宇宙船からは何ももうやって来ない。一人乗りだったみたいだ。そこで、追撃を恐れたルージュはバスターに護衛してもらおうと思った。

「バスタオル君、さっきみたいなレタス星人が来るかもだから一緒にいてくれると助かるんだけど……」

「いいよ」

即答。

「ウチに来なよ魚食べよ!」

「うんっ」


うっそうとした木々を抜け草原を歩く事約四時間。

「ちょ、ちょっと、まだなの?」

ルージュもここまでよく我慢したほうだ。肩で息をし、脚は棒に。景色も代わり映えなく絵的にも退屈だった。

「ちょっと早いけど夕食にする?」

「そうね。お腹すいたわ」

「で、何を食べるのバスタオル君は?」

「魚だよ」

そう。砂浜からずっと大きな魚を担いで来ていた。

「え?生で?」

「うん」

「地球の古代ジパング文明にサシミってあったけど、私は生はちょっと……ね」

「うーん」

バスターは考えてアレを使う事に。

「ウンディーネプロトコルナリタリコン!」

魚は水分が蒸発し燻製さながら焼き魚みたいな、身が引き締まって鱗がぼろぼろと落ちた。

「これでどお?」

「便利ね。私にも使えるのかしら?」

「無理だよ。ウンディーネと契約しなきゃ」

「ウンディーネはどこにいるの?」

「死んだよ。コーツージコで」

一体この大草原あるいは大都市があるにせよ、そんなとこに出ていくウンディーネとは何なんだ。かわいいやつね。と、ルージュは思った。


腹が膨れ小休止したら日がもう傾いていた。

「あ、もうこんな時間だ急がなきゃ」

「どうして?」

ルージュは訊いた。

「日が沈んだら真っ暗だよ!」

「ええぇ! でも、そうよね照明もないし急ぎましよ!」

「うん! じゃあ、空を飛ぼう!」

「へ?」

バスターはふわふわ浮いている。

「何してんの?早く!」

どうやら空を飛ぶのは常識らしい。

「飛べるわけないでしょ!」

「え?飛べないの?」

本気でわからなかったらしい。だいたい人類が進化してきて宇宙へ足を踏み出してみれば、重力を操るレタス星人やらどこかの星の男の子が水を操るし、ウンディーネとかいう生物は交通事故で死んだとか、駆け足過ぎる。

本気でわからなかったらしい。だいたい人類が進化してきて宇宙へ足を踏み出してみれば、重力を操るレタス星人やらどこかの星の男の子が水を操るし、ウンディーネとかいう生物は交通事故で死んだとか、駆け足過ぎる。

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