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序章

前述しましたが、初作品なので、改善点指摘してくださると嬉しいです。

あと、感想くれるともっと嬉しいです。

 ××県、××市


 偏差値63、公立都或高校。


 なんの特徴もないその高校の2年C組には、


 女王がいた。



最悪だ、最悪だ、最悪だ。


はあはあと息切れを繰り返しながら、僕は床に叩きつけられるように倒れる。

もうこんなことされたら言い訳なんて思いつかない。


クラスメイトは嗤いながら、僕がさっきまで首すら突っ込んでいたバケツの水を、こんどは体全体にかけてくる。



僕のメガネはどこだろう。頭が朦朧として外したのかも思い出せない。 周りの声が大きくなったり小さくなったりして、僕を嘲っている。


近視と乱視のフィルターがかかった目でちらりと「二人目」を見る。


怖がっているようにも見えるし、安心しているようにも見える。今日の「プレイヤー」が僕だからだ。


次に「女王」様とくれば、サーカスを見ているように、目をきらきらさせて笑っている。


「すごいね、河嶋くん!本当のお魚が跳ねているみたいだったよ!」


息が苦しくてもがいていた時のことを言っているんだろう。

そんなブラックユーモアも、「女王」がいえば最高に面白いのだ。


揺れる視界の中で僕が最後に見たのは、地面に落ちたメガネを誰かがふみ壊すところだった。







✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎







この「ゲーム」の発端は、クラス替えから間もない頃だった。


クラスごとに行われるレクリエーションを決めるため、議長である「居嶋 旭」が考案したものだ。


居嶋はこの都或高校の期待の星である女子生徒だ。茶髪を半ポニーテールにした姿はかわいいと言わざるを得ないもので、男子生徒からはもちろん、女子生徒からの信頼も厚い。



居嶋が考案したそのゲームは、「全員が楽しむ」ことを目標にされた。


それには必ず勝ち負けがあり、負けた人や反則者には軽い罰ゲームをつける。


そんなこともあってか、やる気のないクラスメイトも渋々頑張り、そこから少しずつゲームにのめり込んでいった。


河嶋 みつるもその一人だった。

居嶋だけがゲームを決められるのは少し不服だったが、彼女が行うと決めたゲームはどれも斬新で面白い。


ドッチボールにちょっとした特殊ルールを取り入れたものだとか、教室でできる歩き鬼だとか。


みんな、彼女の「ゲーム」に夢中だったのだ。




それまでは。







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