表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

生きていたらきっといいことがある。

作者: 睦月健人

いつか作りたい動画の内容的な何かです。

昔 獣がいた

人の体に

獣の手足

青い髪の

忌み子


彼女には友達がいなかった

友達がほしかった

誰も好いてくれないけど

友達がほしい

彼女はそう思った


それでも彼女は一人ぼっちのまま

ボロボロでさまよい続けた


トモダチ

カゾク

ホシイナァ…

ダッテワタシニハ

ナニモナインダモノ


生まれてしまった

どうして

私何にも悪いことなんてしてないのに


彼女は子供を見つけた


私と同じくらいの年の子だ

怖がらせないようにしなきゃ

友達に…なれるかな?

笑えるかな?

一緒に遊んでくれるかな?


ねぇ、遊ぼう?


おずおずと声をかけた

子供は喜んで彼女を迎えた

遊び相手がいなかったから

だから、親に言ってしまった


僕のお友達だよ


その時の彼女の表情

子供は忘れられない

絶望した表情

蒼白の顔


獣の手は

子供を傷つけなかった

人間の手と同じように

握るだけ


彼女は手を振り払って駆け出した

人間が怖くて仕方がないのと

子供に裏切られたと思ったから


友達になれると思ったのに


彼女は追われた

森を駆け抜けるうち聞こえたのは

子供の引き止める声

謝る声


ごめんね

一緒に遊ぼうよ

友達になろうよ


その声に彼女は振り向き

足を止め微笑んで、

銃声に倒れた



駆け寄った子供をそっと抱き寄せて

彼女は血を吐きながら

ささやくように言った


君は悪くないよ

私が悪いの

獣だから

人間とは一緒にいられないの

一人なの

誰もそばにはいない

近づいちゃいけない

傷つけてしまうから…


獣の胸をえぐり貫いた

鉛玉

赤く濡れたそれは草の上に転がり

獣の血が草を染めていく

彼女は子供に尋ねた


ねえ…私…今、笑えてる?

笑うって事…分からないままだった

それでも

笑っていられるよう

生きてきたの……


頷いた子供の腕の中で

獣は静かに息を引き取った

ぬくもりの中で


そして子供は

獣を殺した者を許さなかった

獣の髪を身にまとい

獣の腕で命を奪いつくした


そして後には

何も残らなかった……



泣いてもよかったんだよ

最期まで強がる君は

とても辛そうだったから


もっと早く気づいてあげればよかった


生きていればいいことがあるよって


言ってあげればよかった


もう遅すぎるけど


ごめんね


許してなんて言えないや


これが俺の罪だから


だから君の腕と

君の髪をまとって

俺は生きるよ

君と一緒に


ずっと一緒さ

動画を浴びるように見る生活を続けた結果がこれです。

とうとう動画にまで手を出そうとしています。

なにぶん素人なので、内容についての意見、批評、質問や「こうするといいんじゃないだろうか」や「この内容ならこの音楽がいいよ」みたいな助言などもお願いします。

その前に何十枚も絵を描けるだろうか……という不安はあるんですが。

頑張って夏までにできたらいいなとも思っています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 拝読させて頂きました。無駄な言葉で飾る事無く、シンプルな表現で綺麗に纏まっていますね。私の心に雑念なく響きました。
2011/04/24 20:22 退会済み
管理
[一言] いいことがあるから生きてる
2011/04/24 19:30 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ