エピソード 7
フリースとマリウス博士は、暫くラウンジで待たされていた。
やがて実の妹を食したドルーチェが姿を現した。
ドルーチェは「私は妹を、リリカを胃袋に収めた事により新たな人格、サキが誕生した!ガイウス王国の者共よ、そなた達の願いを叶えてしんぜよう、今からサーナ王国に向かって液体プラズマを供給してやる」
「あ、ありがとうございます」
フリースとマリウス博士は礼を言った。
液体プラズマを運搬する為、大型宇宙船が用意された。
フリースとマリウス博士もその宇宙船に乗り込み、サキと共に地球内部のサーナ王国へと向かった。
サーナ王国に着くと、早速円盤型戦闘機に液体プラズマが補充された。
エネルギーを宿した円盤は、パイロットが乗り込むと、水を得た魚の様に超高速で飛び立っていった。
その頃グラニフ帝国は、正にガイウス王国に攻め込む準備をしていた。
ところがサーナ王国の円盤群がグラニフ帝国軍を撃破していき、次々と後退していった。
グラニフ帝国は精鋭な魔力部隊を持っていたが、サーナ王国の科学技術には到底叶わなかった。
これにはガイウス国王も満足し、フリースとマリウス博士を呼び出し、2人を褒め称えた。
「2人ともよく頑張ってくれたの!余は大変満足じゃ!」
グラニフ帝国軍はどんどん後退していき、ガイウス・サーナ連合軍は逆にグラニフ帝国内に侵入し、グラニフ帝国の首都、ランドを目指す勢いだった。
ところがその直前、全身真っ黒の大男が立ち塞がった。
その大男はサーナ王国円盤型連隊を口から発する気功派で次々と撃ち落としていった。
その大男の映像がガイウス国王の下に送られてきた。
ガイウス国王、フリース、マリウス博士の3人はそのモニターに映る大男をまじまじと見た。
「こ、これは魔王じゃ、グラニフ皇帝は魔界から大魔王を召還したのじゃ!」




