エピソード 13
大魔王は死んだ、しかし多大な犠牲と引き換えだった。
ベッドにサキの亡骸が乗せられた。みんなは苦悶の表情を浮かべていた。
フリースがまだ「うっ、うっ…」と泣いていた。
「サキ様は私の身代わりとなって死んだのです… 私はこの傷を一生背負って生きていかなければなりません…」
するとサリウスが言った。「もしかしたらお主のトラウマを解消できるやも知れんぞ」
「ほ、本当ですか!」
「ウム、ワシの知り合いに霊媒師の婆さんがおっての、その婆さんがある条件をクリアすれば死人を生き返らせる事が出来るのじゃ!」
「是非私に試させて下さい」
「よし、分かった!」
2日後、サリウスがその霊媒師を連れて来た。
くいな、というその老婆は、白装束に身を包み、白髪を背中に垂らしていた。くいなはサキの亡骸を除きこむと「まだ若い女性の様じゃの、私が霊界の橋渡し役に交渉してみるぞよ」
くいながサキの腹部に御神酒垂らし、蠟燭を立て、儀式を始めた。くいなは数珠持って何やら呟きだした。すると左右の蝋燭の火が拡大し始め、中央へと繋がり、サキの亡骸の上に黒い穴が出現した。
「フリースとやら、この穴の中に入るのじゃ」
「分かりました」
フリースは恐る恐る穴の中に入っていった。
すると周りの情景が、白く霞んだような風景になった。
「フリース様ですね」
目の前に白装束を来た若い女性が現れた。
「だ、誰なんですか、あなたは?」
「私は現実界と霊界の仲介人、ほたるというものです。私についてきてください」
フリースはほたるの後からついていった。
周りの情景は赤茶色の土でできたような壁や建物がある様な感じの風景へと変わっていった。
亡者達が列を成し、地獄へ行くのを待っていた。
「あの者達は地獄行きです。今地獄は大魔王が送り出されててんやわんやのようです」
くいなはある洞窟の前で止まった。
「あなたの愛する人を甦らせるにはこの洞窟の中へと入るのです。この洞窟の中ではあなたは一言も喋ってはなりません」
「わ、わかりました」
フリースは恐る恐る洞窟の中へと入っていった。




