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アレストラの退廃
黒王女エレーザはアレストラでは評判が悪かった。評価も低く、精霊たちに貢献していないとされていた。
だから黒王女がさり、白王女サラだけが国に残った時、多くの人は喜んだ。
これで国はますます発展するわ。
やはり、サラ様ですね。
最初は精霊たちも働き、良い剣が生まれていた。
しかし、次第に剣がもろく、あれた刃になるようになった。
おかしいぞ。精霊が動きを止めたのか。
何が起きてるんだ。
人々は戸惑った。サラも戸惑った。自分の力が落ちたわけでないのにと思った。
しかし、この世には見えない力というものがある。光があれば影を支えるものがいる。
目立って活躍していなかった黒王女エレーザは、そっとその存在、エネルギーで精霊たちを活発にしていた。
そのことに気づいていた人はいなかった。エレーザ自身を含めても。