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怪談短歌  作者: 牧田紗矢乃


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68/84

068、トンネルの……

 トンネルの 入口に立つ あの女

 赤いスカート だと思ってた




 心霊スポットと言えばトンネル、トンネルと言えば心霊スポット。

 そんなイメージを持っている人も少なくないんじゃないかなと思います。

 また、都市部の交通量が多いトンネルより山の中の車通りが少ないトンネルの方が怪談のネタになっているような気がしますね。


 そんなトンネルの怪談で出てくるのは、たいていが若い女の人の幽霊です。

 服装も、赤だったり白だったり色は話によって違いますが、ワンピース姿のことが多いですよね。

 スーツを着た男の人とかでもいいはずなのに、そういう話をあんまり聞かないのはなんでだろう?


 この話の語り手はトンネルの入り口に女の人が立っていること自体は前から認識していたようで、その点に対する驚きは見られません。

 ただ、彼女が身に着けていたスカートの色が本来の色ではないと気付いてしまったようです。


 それまでの認識が間違っていたことに気付き、その地域に伝わっている怪談との整合性が取れてしまった瞬間に改めて恐怖が襲い掛かってくる。

 そんな話もいいですよね。

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