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森とドラゴンと仲間たち  作者: Mr.村人A
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第4話 始まりの水辺へ

~前回のあらすじ~


草ドラゴンは毒ドラゴンが心配で

見渡すが何処にも姿すら見当たらず

焼け焦げた地面の跡がそこに居た証だと

気付き泣き崩れた……。


花ドラゴンは約束を果たすべく

護り抜いていた薬草をカゴ沢山に入れ

水ドラゴンへ預け何処かへ向かって行った…。


草ドラゴンはそれから数日もの間

水ドラゴンが幾度も慰めるも

心の隙間を埋める事は出来ず

水ドラゴンは出来る限り傍に

居ることしか出来なかった。

今日も水ドラゴンは草ドラゴンを

見守るかの如く傍に居た。


(水ドラゴン)

そろそろ言ってみるか…


水ドラゴンは何か考えが在るのか

そう心で呟いた。


(水ドラゴン)

草ドラゴンよ御主の居た場所まで

一旦戻らぬか?


そう伝え草ドラゴンの返答を待っていた。


草ドラゴンは何処か遠くを見つめたまま

何とか重い口を開いた。


(草ドラゴン)

そう…ですね…。此処にずっと居たら

私達の身も危ないですし…


(水ドラゴン)

それでは参ろう。


草ドラゴンの歩幅は来た時よりも重く遅かった…


それもそのはずだ

今ここに毒ドラゴンが居ないのだから…


(水ドラゴン)

あれから1ヶ月も経つのか

倒し損ねた風ドラゴンの行方

も気には成るのだが…。

いや?そんなまさかな…


そう心の中で呟きつつ歩みを進める


草ドラゴンは当初此処へ向かう時に

休憩を入れたのだが今回は何も言わず

に歩みを止め休む事は無かった。


道中やはり思い出すのであろう

毒ドラゴンとの旅路の事を。

表情がそれを物語っていた…。


水ドラゴンは複雑な心境だった

仲の良かった我が居るのに

何故に打ち明けないのかと…


ふと草ドラゴンが呟いた


(草ドラゴン)

水ドラゴンさん…

あの時の御礼を言えずに

居て済みませんでした…。


あの時に現れてくれてなかったら

私は今此処に居ないんだなって…


助けてくれて有り難うございます!


草ドラゴンは感謝を伝えれて

無かった事も辛かったようだ。


それを聞いた水ドラゴンは安堵したようだ。

この調子ならば草ドラゴンは時間は掛かれど

立ち直れるだろうと心から思えたから。


(水ドラゴン)

此処まで来れば御主が居た場所

まで後少しだな。


(草ドラゴン)

はい、この道を乗り越えれば

まもなくですね。


今回は相容れない相手との遭遇は

運良く避けられたみたいである。


(水ドラゴン)

草ドラゴンよ御主が居た場所に

戻ったら暫くは身体を休めよう

ではないか。


何を想ってか水ドラゴンから

そんな言葉が出たのであった。


草ドラゴンも相当な傷を負って

かの闘いを乗り越えたのもある

からだろうか?


(草ドラゴン)

そうですね。

水辺に来れる方は

そうは居ないはずですので。


そう会話を紡いで歩いていたら

遂に帰って来られたのだ。


誰も居なかった水辺の周囲には枯草や落葉が

辺り一面を絨毯の様に敷かれてる。


草ドラゴンは戸惑う事も無く

誰に向けて言ったのだろうか?

ただいま!!っと空元気で一言

だけ言い座り込んだのだ。


それを水ドラゴンは何も言わずに見守りつつ

水辺の水源へ向かって行ったのであった。


第5話へ続く

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