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最終話?《ばっどらんど》


※注意事項※


今回のお話は本編とはちょっとだけ違う次元のお話です。所謂、番外編です。

なので、主人公および作品のイメージを著しく害する恐れがありますので、あしからず!

これはR指定?15or18歳以下はダメ的?そんな内容だったり違ったり。

とにもかくにも、今回のお話は読まなくても問題はないので読むか読まないかはお任せ致します。

要するに……読んで後悔したって知らないんだからね!ってな感じです。

なお、前話の続きは次話になってます。


以上、注意事項でした!


「パンツ見せてください!」


グシャッ!!


「死ねカス」


バコッ!グシャッ!ベキッ!バキッ!ガッ!ドゥドゥドゥドゥドゥ!ガッコン!シャキンッ!どーん!


「いぎゃあああああああぃぁぁぁぃあぁぁあ!!」


俺は知る。有灯ちゃんは今まで若干の手心をくわえて、くれていたことを。いや、あくまでも若干なんだけどね。


「……はぁ、はぁ。し、死ねよ変態……」


「……(ミンチ)」


流石の有灯ちゃんも今の殺人乱舞は体力を使ったのか、顔を真っ赤に染めて息を荒げていた。


「ホント、ごめんなさい。つい衝動的に思ってることを口にしただけなんです」


「……口は災いの元よ」


「ホント、ただハニーのパンツ見たかっただけなんです。パンツは青少年の夢なんです。理由なんかないんです。無償にパンツが見たかっただけなんです。見たくて見たくてしょうがなかったんです。つーか、パンツ見せてよ!いいじゃん!パンツ見せてくれたって!パンツは減るもんじゃないだろ!?パーンツ!パーンツ!パーンツ!パンツパンツパンツ!」


壊れた。誰が?他でもない俺がである。


この時のことを後々、振り返ることがあるが。今だにこの時の俺がなにを思ってパンツパンツと連呼していたのかはよくわからない。自分のことなのに。


確かにパンツを見たいと言う思いはあった。だが、これはなんでも、ただの変態に外ならない。理性がない節度もない。


おそらく、度重なる有灯ちゃんの暴力は肉体的な面より精神的な部分に影響を及ぼしていたのだろう。要は暴力に対して性的興奮を感じ始めてきた的な。有灯ちゃんの拳は今まで俺がひた隠しにしていた俺のもう一つの人格(エロ)を表に引きずり出したのだ。いや、これまでもちょこちょこと表に出てきてはいたけど。


改めて思う。この時の俺は完全に壊れていた。むしろ、ただの犯罪者だった。


「だあああああああぁぁぁぁぁぁああああああ!!!パンツが見たい!!!こうなったラ力付くDA!愛しのマイスイートハニー!きみのパンツは無理ヤ理みる!おれはもうとにもカクニもパンツが見たい!妄、観たくて診たくてショーガナぁイ!せぇえい!!?」


「……き、急になんな――キャ!」


勢いに任せて有灯に飛びつき、そのまま押し倒した。


有松赤緒エロ強行型。


エロのためなら非人道的だろうがなんだろうがなんでもやる。


「く……変態、これはなんのまね?」


組み敷かれ、悔しさとも、恐ろしさともつかない曖昧な表情で呻く有灯。


俺から抜け出そうと手足に力を込めていたが、エロ覚醒した俺にとってその抵抗はそよ風に仰がれている程度だ。


「クっ、ははハ。いいねぇ。その表情。溜まらなくそそられる。ハニー今とってもかワイいよ!」


「や、やめ……ッ!?」


有灯の両腕を左手一本で封じ込める。そして、空いた右腕を有灯の上半身に這わせていく。


「ぐっ……ど、どこ触ってんのよ」


「うーん。やっぱり姉と比べるとこれはあまりにも美発育。確かトシは一つしか違わないんダよね?こんなに差がつくものなの?」


ふにふにと成長期の膨らみかけた胸を揉む――というか、どちらかといえば撫でるに近い行為だった。


「……な、なによ。文句あるの?」


「いや、おれはいいと念うよ。む駄にでっかいより。素らっとしてたほうが、綺麗だとおもう。モミごたえががないのはちょっと錆しいけどね」


ふにふに。


「ひゃう!?」


「まあ、こういうふうにかわいい声をだしてくれるから、とくに悶題はないけどね」


真っ赤な顔で下唇を噛む有灯。もう!半端なくかわいいんだけど!!今の状態で睨みつけられても萌えるだけだった。


「……ぐぅ。なんなのよ。なんでこんなことするのよ。今までの暴力にたいする報復?だったらわたしはなにがあっても謝らないわよ。私悪くないもの」


この期に及んで変わらず強気な有灯。その姿勢は凄く良いな。


「うん。足しかにハニーはなにも悪くない。逆に誤られたら申し沸けないよ。ハニー、オレはハニーに感謝してるんだよ。それなのに報復?ちがう違う。折れはね、ハニーにお令がしたいんだ」


「……は?感謝?」


「おれはハニーにであって、一方的に制服される余ろ媚びを知ったんだ。一歳の反論をゆるされずタダ一方的に凌辱されていくだけのあの快感。ハニーはそれを俺に教えてくれたんだ」


つまり、おれは撲られて感じていたわけだ。とんだドMな変態野郎だ。でも、まあ、気持ち良ければ変態だろうがなんでもいいや。


「この喜びをきみにも伝えたい」


おれはこの快感を有灯に伝えたかった。


「だからおまえは少し黙って、なぶられてろ」


「……や、やめ――ッ!」



もう、歯止めはきかなくなっていた。完全にたがの外れたおれは有灯に自分の欲望を全てぶちまけた。


事が終わって見ればなんてことはない。ただ、壊れた俺が嫌がる有灯を襲ったという事実だけが残った。ほかにはなにもない。


一人の犯罪者と一人の被害者がそこにはあった。


「……うぅ、ぐす」


ぽろぽろと涙がこぼれた。


全部吐き出して、徐々に理性が戻り始めた俺はそれを見て、ああ、おれは取り返しのつかない事をしてしまったんだなと、妙に客観的に考えていた。


自分の事なのに自分の事でないような。


ばきっ。


最後に有灯ちゃんは俺の顔面を殴り付けると、無言のまま部屋をでていった。


力の篭っていない――篭められていない、その一発は今までのどんな一発よりも痛く感じた。


俺がその後、有灯ちゃんを見ることはなかった。




ばっくらんど《完》










――楽屋裏……。



「バッドエンドじゃねーかッ!!」


「まあ、落ち着こうぜ。マッキー。だからこそ俺達が出てきたんだろ?」


「いや、まあ、そうなんだが…ツッコまずにはいられなかったんだよ」


「はーい。そんなわけでプレーヤー様の間違った選択肢によってバッドエンドを迎えてしまったわけですが」


「はい、まった。仁、ちょっとタイムだ」


「どしたのマッキー?」


「選択肢もなにも、これ小説なんだけど?ギャルゲーとかエロゲーとは違うんだけど?」


「マッキーこまけぇ。ぐだぐだうっせぇ。そんなん気にすんじゃねぇって。とにかく!間違ったものは間違ったの!」


「酷い言われようだな、おい!てーか、間違ったのは明らかにプレーヤー(読者)じゃなくてクリエーター(作者)のほうだろッ!選択肢?寝言は寝てる時だけにしろ!」


「だからマッキーうっせぇ。こまけぇってマジで。いいじゃん別に間違えたってよ。人間だれでも魔がさしてエロに走りたくなるもんなんだよ」


「今回のこれはそれが原因か……」


「そんなわけで!何処が悪かったのか俺とマッキーで解説していくぜ!」


「しかし、あれだな。まさか、優しいのが取り柄の有松があんなことするとはなぁ」


「すべてはパンツが悪いんだッ!!」


「おぉ!?あ、有松ッ!?」


「おれはナんにも割くなんかないんだ!総てはパンツがッ!!ぱんつガッ!!パンツがいけないんだって!パンツが俺のことを誘惑したから!あっそーれ!パーンツ!パーンツ!パーンツ!パンツパンツパンツパンツパンツ!!!」


「せいっ」


バキッ!


「ぐごぁ!?」


「はーい。ダーリンがパンツ大好きなのはわかったから、今はちょっと引っ込んどくわよ」


「……(瀕死)」


ずるずるずる(有灯が赤緒を引きずって行く音)。


「……あんなことした後なのに仲良いな、あいつら」


「俺はべつにそこまでパンツはいいものだと思わんけどな」


「お、仁にしては珍しい。おまえならパンツパンツくると思ったんだけどな」


「マッキーのバカ!女の子ははいてないほうがいいだろッ!!」


「そうきたかッ!?」


「まあ、暁ちゃんのパンツなら超欲しいけどな。よしマッキー!これからパンツ盗みに行こうぜ!つーか、いってきます!!」


「やめぇい!だから、なんでおまえはそういう発想になるんだよ!」


「マッキーとめるな!」


「とめるわ!……はぁ、もう収拾がつかなくなってきた」


「元気だそーぜ、マッキー」


「めんどくさいんで、もう無理矢理まとめるか……とゆーことで!今回のお話は、もし有松が壊れたらどーなっていたのかって話でした!そーゆーことで!さよーなら!」


「あばよ!」




ばっどらんど《完》


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