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第20話《なんか20話って記念っぽいから、とりあえず新キャラ追加の方向で。一言しか喋らないけど》


「転校生!私と勝負よ!」


私はすでに立ち上がっていた。ビシィっと教壇の前に立っている転校生を指差し高らかに宣戦布告をかます。


いい加減に限界だった。どこの馬の骨とも知れないやからにこれ以上ぐだぐだ言われるのは、いくら私が温厚で人格者で人間が出来ていても無理な話しだ。


「ふん。私に勝負を挑むなんていい度胸ね。いいわ。どこの誰かは知らないけれど――その勝負!受けてたつわ!」


そんな感じで、私、鈴郷暁と転校生、新田絵菜のガチンコ勝負が決まったのである。


というわけで放課後。


「いざ尋常に!」


「勝負!」


夕陽に赤く染め上げられた川原に佇む二人。理性と言う名の檻から解き放たれた彼女らはただ敵を喰らい尽くすことしか考えられぬ獣であった。


刃物のように鋭い眼光が交錯する。風が吹き、穏やかに流れていた川の水が不自然に波立った。さながら二人の闘気にあてられた川が恐れ戦き奮えているようにも見えた。


「あれれー」


「ん?どうしたんだ咲夜?」


「なんか変なノリになってないかなー?」


「なってるな。間違いなく。これはあれだ。作者が事前に読んだものに多大な影響を受けた結果だ。基本的に影響されやすいからなアレは。事前に読んだものにモロに影響される傾向があるんだ」


「あははー。ダメだよほたるちゃん。そんな二次元的な発言はー。世界設定が根本から瓦解しちゃうよー」


「ん。そうだな。すまん。あまりにも目に余る諸行だったからつい口出しをしてしまった。今後はきおつける」


「まったく。ダメだよーほたるちゃん。そんなんだから、ほたるちゃんは週18のペースで――」


「いやまて咲夜!それ以上は言うんじゃない!その前になんで、おまえがそんなことを知ってるんだ!?」


「だいたいなんだけどね。表情を見ればだいたいわかるんだー。その人が前日に何回したとかー。どんな道具を使ったのかとかー。誰をオカズにしてたとかー。ちなみにほたるちゃんのオカズは決まって……――」


「わ、わかったッ!!咲夜は凄い!凄いな!だから、この話しはここでおしまいだ!そんなことより今はすずと転校生の決闘に目を向けるべきだろう!目を向けるべきだ!目を向けろ!そして、すべて忘れろ!」


「あー、それはべつにいいんだよー。戦闘描写なんて面倒臭いから私とほたるちゃんの会話が終わるのと同時に戦闘も終わってる予定だからー。今は愉しくお喋りしよーよ」


「なんだろう『たのしい』という字に心なしか悪意みたいなものを感じる」


「うへへ。そんなことないよほたるちゃーん」


「あー、身の危険を感じる。性的な意味で」


「ほたるちゃん」


「なんだ?」


「一発、イッとく?」


「遠慮する」


「いけずー」


「常識的に考えろ」


「常識的に考えて週18は淫乱じゃないかなー?」


「……ぐっ」


「それともなにかなー?私の手よりあの人のでイきたいなーって、とこかなー?」


「……な、なあ、咲夜。そ、そろそろこの話しは終わりにしないか?イメージとかだって、あれだろ悪くなるし。それにほら下ネタばっかりはよくないと思うんだ。エッチなのはいけないと思います」


「そんなこと言ってー、愉しいよー、猥談。ほんとーはほたるちゃんだってこういう話し好きなくせにー」


「なにいってるんだ。私は別にこんな……だいたい、そういう問題でもなくてな……」


「うへへー」


「ぐっ……」


「一発、イッとく?」


「い、いかない!何度言われても答えは同じだ!私は絶対にいかないからな!てゆーか、なんで毎回そういう発想になるんだ!」


「ほたるちゃんは素直じゃないなー。でも、そこがかわいいんだけどねー」


「う、うるさい!そんなことはどうでもいいだろ!それに、私はべつにかわいくなんかない!」


「でもね、ほたるちゃん。いつまでもほたるちゃんがそんなだと、あの人は知らない間に誰かとドッキングしちゃったりするよー」


「うー……あんまり想像したくないな……その前に咲夜、ドッキングは卑猥すぎるからやめてくれ。もっと別の表現というものがあるだろ」


「ドッキングー、ドッキングー」


「いや、だから、いい加減に……」


「んー、それなら、ほたるちゃんはドッキングしたくないのかな?」


「それは、その、えっと、あの……べつに、私は、そんなこと」


「うへへ。いいよー、ほたるちゃん。その恥じらい具合ががそそるねー。かわいーなー。かわいーなー」


「かわいーなー」


「あー!もう!煩いってッ!!……ん?あれ、すず?いつのまに、どっから沸いて出たんだ?」


「ほたる、沸いて出たとか、随分と失礼な言い草ね」


まったく人をボウフラかなにかの類いだとでも思ってるのかしら、この娘は。これはちょっと、後々、調教が必要ね。


「転校生ちゃんとの勝負は終わったのー?」


「それはもう、バッチリよ」


ほたると咲夜の会話中に決着はついていた。


とりあえず、なにをやっていたのかわかりやすく説明すると。


撲る。


撲る。


蹴る。


蹴る。


撲る。


撲る。


蹴る。


蹴る。


撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る撲る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る蹴る。


あんたなかなかやるわねふんあんたこそなかなかやるじゃないここまでくらいついてきたのはあなたがはじめてよあんたこそよくもわたしのこうげきにたえたわね云々。


程なくして友情が芽生える。


「古典的だな」


「古典的だねー」


「古典的よね」


古典的だった。


まさか、撲り合いの末に友情が芽生えるだなんて、私が実際に体験するとは思ってもみなかった。


でも、おもいっきりやり合ったから、すっきりしたし、気分が良かった。


「すず、あちこち怪我してるけど大丈夫か?」


「こんなん唾つけとけばそのうち治ってるわよ」


「すずちゃんは豪快だねー」


「無頓着」


「あれ?もしかして、私、馬鹿にされてる?」


「そんなことないよー。むしろ、褒めてるんだよー」


「そうそう」


「いやー、あははー、照れるなー」


なんだか知らないけど褒められてた。ちょっといい気になった。褒められて嬉しくならないわけがない。もっと、私を褒めて!


「それで、転校生はどうしたんだ?友情が芽生えたんじゃなかったのか?」


「転校生?あー、いなちゃんなら今日はピアノのお稽古があるから、また明日、改めてお話しようだってさ」


「ピアノのお稽古って……」


「古典的だねー」


「古典的だ」


「勿論、冗談よ」


「冗談なのかよ!?」


「本当はスーパーのタイムセールに行かなくちゃならないとかなんとか」


「家庭的だ」


「家庭的だねー」


「ところでタイムセールってなに?」


「はい、でました。すずの世間知らずなお嬢様発言」


「これだから、金持ちのボンボンは困るよねー。きっと、すずちゃんは商品を選ぶときに値札も、賞味期限もみないで買うんだよー」


「あれ?私、結構、酷いこと言われてる?」


「そんなことないよー。褒めてるんだよー」


「そうそう」


「でへへ」


そんなこんなで今日も日が暮れて行くのだった。


ばっくらおまけ


キャラ紹介


鈴郷暁…認知症、おおざっぱ、カップラ中毒


佐倉田咲夜…癒し系、エロオヤジ、週38


粟野ほたる…クール、弄られ、ムッツリ

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