閑話「水着パーティ」
ここは、ビレイルの領地にあるシーパラダイス岸という砂浜。
「やめてくれ姫! 私は素肌は晒したくない!」
「いいじゃないですかビレイル、胸は隠してもいいので」
「やめろおおお!」
ということで、ビレイルとキュアリスの水着姿を拝めたわけだが、ビレイルは男だから胸はないものの、身体付きがスレンダーで女性顔負けだ。
蝶蜂の戦士ビレイル・ビリアート、欠点や弱点が無い最強の戦士。そんな彼でも勝てない相手がいる。それは、
「ビレイルは水着姿も相変わらず似合いますね」
キュアリスだ。
「あまり、ジロジロ見ないでくれ。恥ずかしい」
ビレイルのその言葉に俺は鼻血を噴き出しそうになった。というか既に鼻血まみれな方がお一人。
「神よ。女神の水着姿を拝ませて頂きありがとう御座います!」
マラカスだ。
ビレイルは体育座りをしながら、その両足に顔を埋める。その様は、絵になるくらいだ。とりあえず、俺達パーティは有意義に砂浜で遊び尽くした。
「姫、もう私に水着を着せないでください!」
「たまにはいいじゃないですか!?」
「たまにでも嫌です。せめて姫と二人きりなら」「え?」「いあ、何でもないです」「何故、敬語?」
この二人の会話で分かったことがある。ビレイルはキュアリスに惚れてるなこりゃ、まあ男でノンケだから当然といっちゃ当然か。ビレイルとマラカスの関係も面白いが、そのビレイルとキュアリスの関係もまた面白いと思う俺でした。




