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第十一話「ダメだこりゃ」

「ああ女神様」

「とりあえず、一旦おちつこ「俺と結婚してくれるなら何でもします! 足をなめる? ご褒美です!」


 何だ? この男は?

 助けてもらった人の反応ではあるが、度が過ぎてる。


「誰か、こいつを何とかしてくれ!」

「ビレイルさん俺が何とかします」

「頼む、リギル殿」


 俺はビレイルに心酔している金髪の男に近づいた。

 さすがに気づいたのか金髪の男もこちらに振り向き。


「何か用か?」


 と一声。

 うん、その反応をビレイルにもしてやって。

 さて、


「この人男です」


 俺は金髪の男にそう耳打ちした。

 ビレイルが男だと分かれば、さすがに萎えるだろう。


「は、は?」


 いい反応だ。

 この調子で普通に


「こんな凛々しい美女が男のはずがない! どれ証拠として股間を見せてもらグハッ!」


 金髪の男はビレイルの会心のキックを顔に食らって数メートル先に吹き飛んだ。

 ダメだこりゃ。

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