U(個人的立入調査員)
R : 本日は、個人的立入調査員をされているUさんに来ていただきました。
こんにちは。よろしくお願いします。
U : よろしくお願いします。
R : えー、まず何ですか?
個人的立入調査員というのは何をする仕事でしょう?
U : 表向きの仕事としては、薬品工場に勤めているだけです。
個人的に勤め先の薬品工場を調べています。
そして、工程に逸脱があれば、正す方向にもっていきます。
それが難しい時は内部告発をしています。
その会社が落ち着いたら転職しています。
R : 調査は、個人的にやっているということなんですね。
じゃ、お給料って勤めている会社から出るだけですか。
U : はい。調査は個人的なものですから。
R : へぇ・・。
でもそういう調査って、国とか公的なところがやっていますよね?
U : まぁ・・はい。
より安心して薬を使えるように、自分も何かしたいという、それだけです。
R : そうですか。
・・・安心して薬を使えるというのは、当たり前のように思いますけど、
確かに色々ありましたからね。
U : はい・・・。
問題になった薬を父が飲んでいた時期があったんです。
その事件が起きる何年か前だったので被害はなかったんですが、
他人事ではないと感じました。
R : そうだったんですか。
U : 結局、公的な査察は日常業務を全て見る訳ではないので、
普段の様子がわかる訳ないんですよね。
査察が来たら、こう説明する、という準備を当然しますよ。
R : 確かにね、外部の、査察に来たお客さんに対する対応と、
普段の社内での対応は、同じではないでしょうね。
U : あの事件の後は、予告無しの査察も入るようになったようなので、
以前より改善されているとは思いますが、家族が飲んでいる薬の製造工程を
自分で確かめたい気持ちがあります。
R : そうですか。
私も今は薬を飲むことはあまりないんですけど、
風邪をひいたときとか、ちょっとお世話になることありますし、
今後年をとっていったら、何か薬を飲むようになるかもしれませんから、
その時はやっぱり安心してお薬のみたいです。
U : そうですよね。
そのためには、自分だけではちょっと手が足りないので、
同じように個人的に調査をしてくれる仲間が出来ると助かるな、と思って
今回インタビューしてもらったというところです。
R : なるほど。
そんなに頻繁に転職出来ないし、一人じゃ間に合わないでしょうからね。
U : そうなんですよ。
出来ることなら、すべての薬品会社の調査をしたいんです。
だから、出来ることなら公的機関で派遣会社のような部署を作って、
そこから調査員を各薬品会社に派遣してくれたらいいのに、と思ってます。
年単位で派遣先の仕事をしつつ、調査もする。
それを受け入れる薬品会社は、工程がクリーンであるPRになりますし、
査察官はお客さん用じゃない普段の様子を見ることができる。
R : そんな風に出来たらいいでしょうけどね~。
U : 難しいでしょうね。
なので、当面は自分と同じような個人的調査員が
一人でも二人でも増えたらいいと思ってます。
R : そうですね。
既に薬品会社にお勤めの方々お一人ひとりが、
基準を守っていこうという意識を日々持ってお仕事していただけたら・・・
ほとんどの方たちはそう思っていらっしゃると思いますけど・・・。
U : はい。
決まった工程を守って仕事をしている人が大半だと思いますよ。
でも、忙しくなった時や体調がちょっと悪い時など、
人間いつもベストなパフォーマンスが出来る訳じゃないです。
そんな時でもエラーを起こさない工程、
それでも起きたエラーを見つける検査体制が必要です。
自分の間違いは、なかなか気づかなかったり言い出せなかったりするものです。
R : 確かに、言いにくい時もあるでしょうね。
U : 納期に間に合わないとか今日の帰りが遅くなるとか、ありますからね。
外部の専門の調査員のほうが遠慮なくやれると思います。
R : それはそうでしょうね。
U : 闇バイトでも、警察官が内部に入って調査するようになっていますし、
やはり組織の実情を知るには内部に入り込まないと難しいのだと思います。
薬品工場は意図して犯罪行為をしている訳じゃないんで、同じじゃないんですけど。
R : 意図してやってたら怖いですよ!
え・・・?やめてくださいよ?
なるべく薬を飲まないで済むように元気でいたいです・・・。
今日は興味深いお話をありがとうございました。
U : ありがとうございました。




