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エンゲブラ的短編集

【2分で読める近未来SF】パーフェクト・ヒューマン

作者: エンゲブラ

私は、完璧な人間となった。

完璧な集中力、忍耐力、判断力、その他もろもろ。

その気にさえなれば、もはや私に不可能なことなど、ほぼ何もないようにも思える。


ほんの数か月前までは、クラスでも圧倒的に落ちこぼれだった私。

注意力は散漫で、すぐにキレ、常に二択の選択すら間違え、その他もろもろでも失敗の連続。


そんな私が、なぜこうも完璧な存在へと生まれ変わることが出来たのか?

それは、ナノマシーンのおかげである。


私が脳内に注入した最新型ナノマシーン『PerfectHuman03』は、脳の各部位から分泌される様々な脳内物質をそのニーズに合わせ、完璧に制御してくれるという命令系の補助マシーンである。


私は『PerfectHuman03』のおかげで、従来は正常に機能していなかった、あるいは分泌過多だった脳内物質を「常に最適」に保つことが出来るようになり、寝転べば、5秒で熟睡という完璧な睡眠までをも手に入れた。

大学受験に向けての、毎日16時間ぶっ通しの受験勉強も、全く苦痛ではなくなった。


ゴー・ゴー・ヘヴンな状態で挑んだ受験本番。

おそらく手ごたえとしては8割くらいは解けたはずだ。

しかし結果は「不合格」。

私は志望大学の受験に失敗した……なぜだ?


答えは簡単だった。

私以外にも受験生の大半が『PerfectHuman03』を使用しており、受験の合格ラインが9割以上にまで高められた結果であった。


私は、その事実に愕然とし、強く打ちひしがれた ―― はずであったが、ほとんど辛さを覚えることはなかった。()()()()()()()()()()()のは、その事実を初めて知らされた最初のほんの数瞬だけのことでしかなかった。

それ以上の時間は『PerfectHuman03』が、()()()<危険>と判断したため、あっという間に脳内麻薬を誘導し、脳内に幸福ホルモンの雨を降らせ「まあ、仕方ないか」という気分に私をさせた。


私は、()()()()()()()()さえも『PerfectHuman03』に奪われてしまったわけだが、そのことに対する怒りの感情さえ、いつまで経ってもまったく起こらず、やはり「まあ、仕方ないか」という心境にしかなれなかった。



推敲なしで、書き殴ったままで、ドーン!

後で大幅に手直しするかもしれん。気が向いたら(たぶん気は向かん)。

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― 新着の感想 ―
実際にそうなっていきそうなところが、怖いですねえ。
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