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静かに世界は生きている  作者: 南悠


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ある冒険者の話 2

ダンジョンは異世界にとっても不思議な存在である。

ダンジョン自体が魔物とか、別次元に繋がっているとか・・・。

誠しなやかに冒険者の間では、語られている。


これは、ある冒険者の不思議な体験である。


彼らはA級ライセンスを持ち、数々のダンジョンを踏破した経験を持つベテランで有る。


今回も、ある小さなダンジョンを踏破した時、最下層の部屋の片隅に、小さな鍵穴が有る事を見つけた。

もしや、秘密の小部屋かと期待が仲間達の間に高まる。しかし、鍵穴に入るカギが無い。


扉をハンマーで叩き付けるが壊れない。

魔法使いか、色々な魔法をぶつけるが駄目だ。

盗賊が、カギ開けキッドを使うが、開く気配すら無い。

その後の数日間は、あの手この手を使うが無理であった。


名残惜しが手持ちの食糧が尽き欠け、リーダーの撤退宣言で町に帰る事となった。

帰り間際に剣士が、ふとした行動に出た。


ー ここから内容が変わります。ー

コンコンと扉をノックしたのです。

すると、「はーい。いま開けますね。」と女性の声が・・・。

暫くすると、カチャとカギを開ける音と供に扉が開き、中から麗しい女性が。

「どちら様ですか。セールスはお断り。」

冒険者は、あ然として見つめるばかり。

女性は、彼らはを見てニッコリと微笑み「立ち話しも何だから、中でもお茶でもどうぞ。」

冒険者一行は、誘われるままに中へ。

通された部屋は、白一色に統一されており、薦められるままに椅子に座り、美味しいお茶とお菓子が振る舞われた。

女性との会話は楽しかったが、一時間ほどでお暇した。お土産にお菓子と花束を頂き、扉を出て町へ帰ると

ギルド職員から、思いがけない言葉が。

「お前達は、10年の間 何処に居たんだ。ダンジョンに向かい、帰って来ない為、遭難したかと心配して居たんだぞ。」

彼らは、マスターに呼ばれて出来事の全てを話した。

また、お土産のお菓子は兎も角も、花束は、神界級の霊薬の原料となると聞き、彼らは女性が女神様と確信を深めた。


その後は、幾多の冒険者が、例の小部屋を探したが、二度と見つからなかった。


冒険者の間で、羨ましいと伝えられた話題のひとつで有る。



この後、少し内容を替えて投稿します。


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