表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
静かに世界は生きている  作者: 南悠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

308/333

あの頃に戻して下さい

明日は、投稿を休みます。

10年前に俺は巻き込まれて召喚された。

本命は、3名の大学生らしい。

彼らは、鑑定で【勇者】【賢者】【大魔道師】の称号とそれに見合う能力値・スキルを与えられて、王国に歓迎された。


たまたま巻き込まれた俺は、【剣士】の職業と見合うスキルの為、王より即時追放が宣告され、僅かな金貨で放逐された。


俺は定番通りに、ギルドに加入する事で身分証明書を手に入れ、即日に逃げる様に国を出た。

その後は、地道に経験値を上げ、仲間に恵まれて、幸運にも恵まれた事で、僅かの期間でSランクへ昇格した。


風の噂で、魔王軍に攻め込まれ、王国の防戦中に【勇者】は、再起不能

【賢者】は、戦死

【大魔道師】は、精神錯乱

との聞いたが、さほどの感傷も湧かなかった。


だが、そのとばっちりが俺らに廻され、魔王軍との戦闘に刈り出される羽目となった事は悔しい。


俺らは、複数のパーティーと手を組み、徐々に魔王軍を撃破して、魔王城での戦いとなる。


俺らは、劣勢の魔王軍を圧倒していたが、幼い魔王に剣先が鈍った事を契機に、仲間との連携が崩れ、俺は剣を貫かれて倒れた。



気が付くと、真っ白な空間で見惚れる程の美女が、俺に声を掛けた。

「私は、この世界の女神となります。

勇者召喚で貴方を巻き添えにした事。そして召喚した後、ご苦労を掛けた事は謝ります。

貴方が倒れた後は、王国軍は総崩れとなり、国が滅びる段階となっております。どうか、再度の力を貸して頂け無いでしょうか?

時間を1度だけ戻す事が可能です。

その力で、王国を救って頂けないかしら。」


俺は、何を今さらと憤慨が込み上げるのを隠した。


女神は、「10年前の召喚直後では?それとも、勇者達が倒れる前に?それよりも魔王に情けを掛ける前に?・・戻しますか?」


俺は考えて、静かに答えた。

「10年前の召喚魔方陣が輝いた時に、倒れ掛けた大学生を助ける前に戻して下さい。」と・・・


悲しい顔で女神は・・・。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ