新たな冒険の旅立ち
俺は王国で召喚された。
だが、何故か女神様は、申し訳なさそうな表情で、何時もより多めのスキルを与えられたと天使から聞いた。・・・何故だろう?
理由は王国で訓練の後、経験値獲得の為に魔物退治に行く前に教えられた。
【帝国でも勇者が召喚され、旅立った。】との事らしい。
同時期に2人の勇者召喚は異例らしく、どちらが早く魔王討伐で覇権争いに関わってくるらしいそうだ。
まぁ、俺たちは【勇者】【聖女】【賢者】【剣豪】の4人からなるパーティーでスタートを始めた。
旅は順調に進み、仲間としての連携も取れ始めた頃、偶然にも帝国の勇者一行と巡り逢い、暫くの間、共に進む事となった。
帝国の勇者は、俺の見た所、【実力はいまいちながら、イケメンで気が良く利き、如才なく立ち回れて、会話も豊富で楽しいナイスガイ】と好感を持って接していたが、後にあんな事になるとは想像しなかった。
俺たち合同パーティーは、その日は有る町で別れの夕食会を開き、一同は痛飲して翌日を向かえた。
二日酔いで食堂に入ると、難しい顔をした仲間から、意外な事実を告げられた。
俺たち、つまり王国の【聖女】と帝国の【勇者】そして、王国の【賢者】と帝国の【女性賢者】が駆け落ちしたとの事。唖然とする俺に、【剣豪】は、直ちに王国と帝国に事実の報告を送る事を指示された。
暫くすると、王国と帝国から
「帰国に及ばず、ソナタらは残ったメンバーでパーティーを組み、旅を続けよ。」との事。
俺は、残った王国の【剣豪】、帝国の【聖人】【タンク】【剣聖】【シーフ】そして、急きょに派遣された【大魔法師】の7人で、少し複雑な気持ちの中だが、新たな冒険に旅立った。