異世界召喚された男 6【感謝】
目映い光に包まれた男は、異世界召喚に、喜びを隠せなかった。
質素な女神様に見送くられた召喚先に、待っていたのは、同時に召喚された3人の勇者。王は3人の勇者たちに比べて、無能判定の俺は追放にされる。
追放された先にいたゴブリンを倒して、女神様への感謝と愚痴を溢しながら、第一歩をふみだした。
新たに追加されたスキルを見る。【悪食】【耐毒】【耐菌】これで暫くは飲み水や食事には困らないなぁ?
「食うには困らないが、まるでゴブリンじゃ無いか」心が落ちていくのが、ハッキリとわかる。が落ち込んでは生けない。
まずは、此処で生きていく術を身に付ける事だ。
いま、頼りになるのは魔法一択。
スムーズに出せること。と威力の調整だ。
目標を見定めて、素早いイメージと【ファイア】
慣れない内は、イメージに雑念が入る。すると作動しない。
撃ちたい時には、いかにイメージを浮かべるかを繰り返し行う。
理想は、【呪文】とイメージが素早く結び付く事だ。
何十回と繰り返す。また、【呪文】が変わった時にそれに見合ったイメージ構築を練習する。
特には、攻撃魔法は命に関わる事につながる為、
素早くそして、正確にイメージが構築して呪文と同時に発動出来るまで、練習を繰り返した。
時間を忘れる位に・・・。
「ねぇ・・・ねぇ・。」と耳元で囁く声に、気が付く。
「ねぇ。辺りは暗くなったけど、今日の寝る場所は大丈夫?」
女神様の声に驚き、辺りを見回すと夕日が落ちかけている。
男は、慌てて寝ぐらを探し始め、森を駆け巡る。
暫くして、一夜位は寝れそうな小さな洞窟を見付けたが、夜は魔物の攻撃活発になる時間のため、数人なら交代して寝るが、ひとりでは寝て居られない事に困り果てる。
女神様から、「今日の一日だけど、結界を張ってあげるは、ゆっくりと寝なさい。」と。人手が無く、てんてこ舞いの女神様からの優しい言葉に感謝としながら眠りに着いた。
「女神様。ありがとうございます。そして、お休みなさい。」
感謝の言葉を呟きながら・・。