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偉大な魔王さま

魔王の力は偉大なり。

我を害する者は、誰ひとりとして存在を許さない。


魔王の魔力は巨大なり。

如何なる者とて、拒みかつ、はね除ける事は叶わず。



魔王の1日が始まった。

朝から大臣と閣議を行い、魔人国をまとめる対策を練る。

次に、四天王が待ち構えており、四方の護りに付いて話し合う模様。

昼食をはさみ、午後は各地の領主と守備及び政治に付いての会合に立ち会い、続く協議が始まる。


合間を縫いながら、各国の使者及び要人との会談が日暮れから夜まで続く。


夕食か夜食か深夜食か判断し難い時間帯にやっとの食事になるのはしばしばの事。


仕事の合間を探しながらの就寝となる。


寝室に入ると魔王は毎晩呟いた。

「もう!嫌だ!!帰りたいよ・・・!

いくら魔王の遣り手が無くて、召喚され先代魔王から懇願の涙目で頼まれて着いたけど、これじゃ奴隷より酷い仕打ち・・・。

早く、先代から受け継いだ、召喚魔法を覚えて、次の人に押し付けるんだ。

・・・だけど、覚える時間が無いんじゃないか?

僅かな寝る時間を削って覚えようかなぁ、でも、明日の仕事に響くからなぁ・・・。」


考えてる時間だけが虚しく過ぎて行く事に気が付いていない模様です。


夜は静かにそして早く過ぎて行きます。

あぁ!・・横から朝日が、出番を待って覗いていますよ。


魔王の苦悩は続いている様ですね。



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