表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
246/292

華麗なる一族

我が王国は小国なれでれど、古き時代に勇者と共に魔王を倒し、帝国から報奨として領土を賜り、後に王国として発展した由緒ある家系である。


聖女を始め、賢者・大魔法師・剣聖と数々を産み出し、人々は【華麗なる一族】と、讃えている。


夏の暑い、ある日の出来事だった。

旧都にある古書店で、古き本が見つかるとの知らせが届いた。

古書は開ける事が出来ず、鑑定では【料理人の日記】と判定。著者は王国の初代様との事から、わが王家に献上されて来た。


初代さまの日記には、王家に伝わる呪文が施されており、王は解呪を行い、読み始めた。


正しく勇者と共にした初代さまの日記であり、勇者を始め、当時の聖女・剣聖・賢者と仲間の事が、面白く書かれており、王は時折笑い声を発したり涙ぐむ事も見受けられた。


読み進める内に、王の顔付きが変わり、終いには大切?な古書を魔法で焼き払ってしまった。

一体なにが王を激怒させたのか、一言も語らなかった。




古書にはこう記されていた。

初代は、勇者の料理人であり、異世界から召喚された勇者と仲間たちの要望を聞き、似た様な料理を作る事から、重宝されていた。

特に【カレー】について、沢山のスパイスを使い、完璧に再現した事から、勇者の仲間内では【カレーなる人】と呼ばれていた。


初代は武力・魔法に縁が無く、ただ逃げまどう姿が、王にとって許しがたいモノだった様である。


王にとっては、初代から【華麗なる人】で居て欲しかった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ