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静かに世界は生きている  作者: 南悠


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乾くことの無い涙

止め度もない涙が世界中で流れた。


魔王軍に落とされた町まちで、苦しさに悲しさに母が子が切れること無く続く涙。


魔物に破れた冒険者の家族が、帰らぬ父子に流す涙。


草原で昼寝をしている同胞に襲いかかる恐怖。生き残ったとの安堵感と共に涙が零れ落ちた。


森奥にやっと作った家いえを、突然の爆発と襲いかかる恐怖に、立ち尽くし涙が流れた。


やり場の無い怒りが込み上がり、自然と祈りへと変わって行くのに、差ほどの時間は必要もないだろう。


祈られる神界は大変だ。

余りの多さに天使達は、てんてこ舞い。

【次は、此処に勇者を送れ】

【荒れた心には癒しが必要だ、勇者よりも聖女を】

【助けを求める此処には、絶対的な指導者を】

【・・・・・。】


天使達の苦労を知らずか、女神様は夜も忘れて、神界テレビに夢中。


今もベットで夢の中。



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