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仲間意識

ある冒険者が、ギルド依頼を受けて魔物退治に勤しんでいる。


目的の魔物は、森のやや深め目に生息しており、一人では心細くは有ったが、昇格目前の為、少し無理をしながら依頼を受けた。


やはり、森の深目になると魔物の生息数も濃くなり、緊張感を抜けないが、目的の魔物とは別に適度の強さの魔物を倒すことが出来て、経験値と大量の獲物そしてドロップアイテムで、アイテムボックスは満杯で満足な仕事となった。


笑いの止まらない締まらない顔付きで森を抜けようとすると、突然に「キャー」と女性の叫び声が森に響く。


男は剣を片手に声の方へと駆け出していく。


「キャー!助けて!」

立て続けに聞こえる叫び声。


駆け着けた場所には、オークの群れに囲まれて立ち竦む馬車に出会った。


馬車には、商人の親子と一人の護衛の冒険者、

周りには、倒された冒険者の死体が転がっている。


男の反対側にも、悲鳴を聞いて駆け付けた二名の冒険者が見える。


護衛の冒険者は、満身創痍で息も絶え絶えながら、使命感でオーク対峙している。


男は、助太刀の言葉を投げ掛けて、オークに飛び掛かる。

反対側からも、魔法と一人の冒険者が、オーク目掛けて飛び掛かったのが見える。


新たな冒険者の出現でオークの群れは混乱し、次々と打ち取られていった。


最後のオークを打ち取った時に、安堵感からか、護衛の一人が気を失い倒れた。


商人は、助太刀の三人の冒険者に礼を言い、町までの護衛を依頼をし、俺たちは承諾した。


倒れた護衛と疲れて寝入った商人の娘を馬車に乗せて、町に向かう馬車。


突然に強い魔力が、馬車の行く手を遮る。

止まった馬車の前に、強い魔力は徐々に形となり、一人の男を作り出した。

冒険者達は、警戒感を強めるが、身体を震わせる危機感で、敵わない相手と悟った


男は、商人に向かい、

「お前の胸に隠した聖遺物を出せ。素直に出せば命迄は取らん。」

・・・・・・・。商人は胸ポケットより、小さな小袋を取り出して渡した。


男は小袋を受け取り、改めて商人と三人の冒険者に向かい、ジロリ・・・と睨み付けて、

「この事を一言でも話したら、お前達の親子供を殺し尽くしてやる!」

と一言を呟いて消えた。


残った商人と三人の冒険者は、お互いをにらみ合い唾を飲み込んだ。


冒険者は思った。

【コイツらを絶えず見張らなければ、何時かはこの事が漏れる。そして奴が殺しに来る。】


お互いが同じ事を考えたのか、何時しか三人の冒険者は、パーティーを組みながら、商人の専属となっていた。


彼らは、常に相手を監視して警戒をしているが、一面では、同じ悩みと苦しみを持っている為、固い仲間意識を持ったパーティーをなる事だろう。・・・たぶん?





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