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ある勇者の嘆き

俺は、かつては勇者と呼ばれた男。

高校時代に突然、異世界に召喚されて、長い年月を魔王軍とのし烈な戦って勝ち抜き、とうとう魔王を倒した。


華やかな凱旋パレードを控えた前日に、仲間と思っていたパーティーのメンバーに飲酒の罠に嵌まり、【魔力封じ】の腕輪に拘束されたままで、元の世界に送り戻された。


「チクショウ!責めて褒美くらいは寄越せよなァ。」

武器武具そして魔道具一式を剥ぎ取られ、アイテムボツクスの袋まで奪い取りやがった。

本当に一文無しで送り返しやがった。


戻った日本では、行方不明扱いでの突然の出現に、一時は騒然としたが、話題の流れの速さの中に、何時しか消えていった。

そうなると、俺は高校中退のただの男。

就職もままならない。

元勇者だから力仕事は大丈夫かな。

しかし、この世界では魔物はいないし、正義の味方みたいなスーパーマンも出来る筈が無い。

本当に元勇者なんて、単なる力の持ち腐れだな。


家族も両親は庇ってくれるが、兄弟や親戚からは白眼視をされるし、一層の事、山奥でスローライフでも送ろうかなと思った時期もあった。


「あぁ!女神様よ。何とかしてくれよな。」

と嘆くしか無い。


「もし、召喚されても最後まで、決して油断するなよ!」




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