表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
137/296

命の厚み ➁

男を目掛けて突進するウルフに、咄嗟の事で体が動けない。

ウルフは男の首筋に狙いを定めて噛み付く。

男は首筋を守るために左腕で追い払おうとするが、その腕に鋭い牙が襲いかかる。

腕を噛まれた瞬間、「しまった。」と後悔したが・・・。痛みが無い?


ウルフが噛み付いたままの左腕。右手で剣を掴み、無我夢中で何度もウルフの首筋を切り裂くと、やがてウルフは力尽きて地に落ちた。

頭の奥で レベルアップした事が感じ取れる。


そして男は噛まれた左腕を見つめて動かしてみる。何の支障無く動く、まして傷痕も痛みすら感じない。

何なんだ。俺の体はどうなったんだ。

何となく結び付くのは、スキルの影響なのか。もしも、スキルに依るものなら、魔物の攻撃すら受け付けない、これって無敵なのではないのかと心に邪な思いが生まれた。


取り敢えず、倒したウルフを担ぎ上げて城門を抜け、ギルドの扉を開け入ると、今まで冒険者で賑やかだったギルドが静まりかえる。

冒険者の視線が男に降り注がれる。


気まずそうな中を男は静かにカウンターに向かい職員にウルフの解体と薬草採集依頼達成を申告する。


職員は唖然としながらも男に「あなたは、初級クラスなのに何でこんな危険な事をしているのですか。ウルフは初級クラスでは危険過ぎます。偶々助かったのは、奇跡と思って下さい。くれぐれも過信しないで下さい。」と釘をさされた。


男は静かに ハイ と呟いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ