↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/21

1 地球軌道エレベーター(後)

悪役令嬢や聖女が登場している話をたくさん読んで楽しくなり、自分でも書いてみたくなり挑戦しています。


2作目の続編になってます。

前の話はふたりがこじらせてたので恋愛描写もさらっとしてたんですが、両想いになったのでちょっと書きこもうかと今作はR15設定にしました。


どうぞよろしくお願いします。




 軌道エレベータに移動して、降下が始まり、フェイスシールド解除&立ち歩きがOKとなった。  


「ずっとバイクの中にいるわけにもいかないでしょ。私ちょっと仕事したいから、アキラ少し外に出てくれば?」 

 

 アキラが礼に向けた必死そうな表情に礼が噴き出す。


「大丈夫だって、外の席でならヴェスも触ったりしてこないわよ。

 ヴェスと休暇中に何するかでも話してくれば?

 向こうのバイクに連れ込まれたら、バイクの通信オンを確認しなさい。

 こっもオンにしておくから、つながると思うけど、もし切ってたら礼にそう言われたって言っていいから!」


 アキラがバイクから降りると、ヴェスも自分のバイクから降りて話しかけに行っているのが見えた。


「まったく、付き合いはじめって、もっと楽しいものじゃないのかしら?」


 用心のために向こうのバイクと通信をつないでおく。これで、向こうのバイクのスイッチが入ればすぐつながる。


 ふたりの様子を見ていると、飲み物を買ってヴェスのバイクへ行くことに決まったようだ。

 アキラが先にバイクに乗り込んだとたん、向こうのバイクとの通信ランプが灯った。


「うまくオンにできたわね。……ということはヴェスは気が付いていないの、かな?」


 バイクシールドの閉まる音。


『なんで、降下中、俺を避けようとしたわけ?』 


 ちょっとイラついた感じのヴェスの声が聞こえた。


『ふたりきりの時間が長いとさ、ヴェス、触ってこようとすると思ったから』

 

 アキラがズバリと言った。

 ヴェスが黙ってしまい、アキラが話を続ける。


『ヴェスのことは好きだけど……。

 オレもまだ身体が変化中だし、その、急に迫られたり触られると、どうしていいかわかんなくて困る』

『嫌だった?』

『嫌……とかじゃなくて、困るってのが正直な気持ち』

『嫌じゃないんだな?』

『だから嫌ではないよ! でも、困る。どうしていいかわかんなくて……』


 ごそっと音がした。


『ちょっと、ヴェス、私の話ちゃんと聞いてた?!』


 焦るアキラの声。

 

 あわてて仕事のタブレット画面から目を上げ、ヴェスのバイクを見るとシールドが不透明になっている。 

 ヴェスが遮光シールドを発動させたようだ。

  

 外から見えないように考えたのね!   

 礼は感心した。


『何もしなくていいから。最初は不安かもしれないけど、慣れれば……』

『慣れればって、ヴェスだって初めてだろ!』

『俺は不安はないぞ』

『メンタル強いな!』

『アキラには嫌われる気がしないからな』

『だからって、ちょっと、待て! 親しき中にも礼儀ありっていうだろ!』

 

 アキラがかなりテンパっている。

 もみ合うような音がして『礼!』とアキラの叫ぶ声がした。


「ヴェス! やめなさい!」と礼が言うと『えっ?』とヴェスの声がして、通信が切れた。


 礼は「ヴェス、かなりの重症だわ!」と言うと、バイクを降り、ヴェスのバイクに向かった。


 シールドをこんこんと叩くと、アキラが何とかバイクのシールドを開けたようで、飛び出してくると礼に抱きついてきた。


「アキラ、自分のバイクに行ってなさい」


 そして、礼はヴェスのバイクに乗り込む。


「説教はしたくないんだけど、ヴェス、ちょっと性急じゃない? 何か焦ってる?」


 ヴェスは観念したように言った。


「……焦っていると思う。アキラが捕まってるのを見て、あの時は間に合ったけれど、早く俺のものにしとかなきゃって、焦ってる自分がいる。

 でも、それだけじゃなくて、アキラのそばにいたいし、抱きしめたくなるし、キスしたくなるし、触りたくなる! それって当然のことだろ!」


「うーん、わかるけれど、それじゃあアキラの気持ちは?

 アキラはヴェスのことが好きだと言っているけれど、無理やり事を進めたら嫌われるかもよ。アキラは自分の身体の不安も抱えてるし、もう少し待ってあげるのも必要じゃないかな?」

「もう少し……」

「アキラはヴェスと子どもの時みたいに自然に話せたのがうれしいと言っていたのよ」

「俺はだめだな……」


 うなだれるヴェス。


 ま、拒否るとこうなるのがわかっててアキラもなかなか強く言えなかったんだろう。


『ヴェスはだめじゃないよ!』

 

 アキラの声が聞こえた。


「さっき切ったのに……、礼か!」


 ヴェスが今までの話をアキラに聞かれたことがわかり狼狽している。


『ヴェスはだめじゃない。私が普通じゃないから……。

 ヴェス、慣れればって言ってたけど、慣らすって少しずつだよね?

 少しずつなら、できるかも……』


 途端にヴェスが元気を取り戻した。


「わかった!」


 礼はあきれた。


 まったくどっちが大人なんだか……。

 

読んで下さりありがとうございます。

次も頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。