私のエッセイ~第八十八弾:我が懐かしき教科書物語~光村図書:小学国語(五年生編):その1
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしでしょうか?
ようやく、不快な夏の空気もだいぶ薄れ、朝晩は過ごしやすくなっています。
きっと、また暑い日もおりおり復活するでしょうけれど・・・ふいの熱中症には、注意しましょう。私も、気をつけております。
さて、本日は、久しぶりの「教科書エッセイ」になります。
ここのところ、「語学ネタ」「どしゅけべネタ」にかまけて、なかなか筆を進められなかったものですから・・・。
では、さっそく行ってみましょう。
長いので、本日は、たったの「一作」になりやんす。
前回のコンセプトと、ほぼ同じ感じになります。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【光村図書 国語 五上 銀河】より
『三太とタヌキのしっぽ』:青木茂 作
これは、「作文」に関するお話です。
主人公の「三太」は、小学生。
挿絵を見る限り、昭和時代の、田舎の古い木造校舎でのお話のようですね。
私も、少年時代は、「K小学校」っていう、明治からの木造の校舎が学び舎でしたから、この話を国語の授業で受けたときには、まさにリアルタイムで同様のシチュエーションだったわけですね。なつかしいなぁ・・・。
そのなつかしの学び舎も、もう、取り壊されて、写真と思い出の中に残るばかりですけどね・・・。
このクラスの児童たちは、いつも作文の時間は、きったねえ文字で書いて提出する連中が多いので、担任で「花荻先生」という女教師に、できるだけていねいに、読めるように書いてね、と釘を刺されます。
児童たちも、先生に、汚い文字の作文を提出して、まっさきに先生の目に触れるのを気の毒がって、人の書いた作文の下の方、下の方へともぐりこませて提出し、なるべくあとのほうで先生の目にとまるようにする・・・このような「配慮」ちゅうーのか、「遠慮」ちゅうのか、ようワカラン行動をしていたわけですよ。
だったら、先生が読みやすいように、最初から丁寧な文字で書いてやれや!
それにね、作中に「たいていの子は」ってあるから、おそらく、ほとんどの子の書いた文字は、きったなくて読みづらかったんでしょうから、下の方に突っ込んだところで、ほとんど意味ないやん!
このように、このわたくしめも、容赦なく彼らに「ツッコんで」やりますですよ、ハイ。(← 誰か、ザブトン一枚ちょうらい ❤️ )
それにしても、あたいたち「なろう作家」は、恵まれた時代に生きちょりますよね!
だって、執筆の際、昔の文豪じゃあるまいし、いちいち原稿用紙に下書き書いて投稿する変態なんて、ひっとりもおらんでしょう・・・?
もっとも、「WEB小説」やから、いきおい、PCやらスマホでもって、ぽっつらぽっつら文字打つっきゃないんですけどね(笑)。
で・・・何の話、してましたっけ??
あ、そうそう。
そいで、この学校にね、あるとき、某新聞社が開催する「全国作文コンクール」の勧誘状が届いたんですって。
その優勝商品は、ピアノだそうよ。
実はこの小学校ではですね、ずっと「空気の抜けたオルガン」でもって、音楽の授業をしていたらしいんです。
そんで教師陣も、「ピアノがほしい」「ピアノがほしい」と連呼していたそうな。
だから、その情報を花荻先生から聞かされたときの、みんなのうれしそうなことといったら・・・。
思わず「わあっ」って言って喜んだってあったから、みんな、相当、自信があったみたいっスねえ。
「腕が鳴る」っちゅうヤツですかな(苦笑)。
でもね、このクラスの「花子ちゃん」いう女の子がね、自分らの書いた作文を、花荻先生が手直ししてくれればなぁ・・・なんてのたまわったんですわ。
もちろん、これは、コンクールでは「不正行為」でNGですよね。
実際、先生の話によると、そういった不正が過去にはあって、ある少年の書いた入選作品があまりにも見事だったんで、ブンヤ連中が、その学校に取材に押しかけたんですって。
ところが、少年の書いた過去の作文をよくよく読んでみると、入選時の素晴らしい作風はみじんもなくて、明らかに教師があっちこっち手を入れたらしいってことが発覚しちゃった・・・こんなハナシなわけですよ。
そこで花荻先生は、児童たちに、ふたたび釘を刺します。
そういった不正は論外だとしても、人に読ませる文章だから、キッツイ方言は控えろ、「ばか」というコトバは人様に対して失礼にあたるから使用するな、構成をよく考えて「しり切れトンボ」で終わらないようにせよ・・・このように、細かく指導しました。
たしかに、「方言」って、味があって素晴らしい文化ですけれども、文章にするときは、よほど特殊な事情や、作中に登場する人のセリフの部分以外では、まず「標準語」で書きますもんね。
あたいだって、ふだんは「~だんべ」「ほだっぴゃあ!?」なんて、ベタベタの昔ながらの、ごっつ香ばしい「栃木弁」使ってますけんど、書くときは、こうして標準語でもって投稿してますからねぇ。
あ、でもね、ときどき顔を出しちゃう「オネェコトバ」は許してちょんまげ。
だってさぁ・・・これが、あたいの「オリジナルWEBキャラ」のひとつなんだわさ❤️
でもね、この「サンタさん」。
作文書くための「ネタ」・・・つまり、なかなか良い題材が見つからないんですわ。
そいで、彼がちょこっと思い出したのが、知り合いの「強羅さん」んとこの家の「アカ」って名前のワンちゃんのお話。
このワンちゃんね、なかなかいたずらな「困ったちゃん」でしてね、強羅さんが大事に飼っていたアヒルをね、面白半分に、一羽のこらずやっつけちゃったって、ハナシなの。
あのね、さらっと「流して」、ボカシて書いてあっけどね・・・これってね、けっこうエゲツない構図なわけよ、実際。
「弱肉強食」的な。
まぁ・・・児童文学で、当時の「文部省公認」の検定済みエピソードだしね。
あんま、野暮ったくて生々しい表現・情景描写は避けてるわけさ、ドキュメンタリーと違うからね。
おっと、また本題から外れちまった・・・ごめんちゃ!
そんでね、例の「強羅さん」が、アカを叱ったんですねぇ。
そりゃそうですよ。
単なる「愛玩用」なのか、売り物の「家畜」としてアヒル様を飼っていたのか、それは分かりませんけどね・・・ぜーんぶアカちゃんによって、天に召されちゃったんですからねぇ・・・温厚なあたいだって、その場にもしいたとしたら、100パー「激おこ」だわさ。
「こち亀」でいうところの、「度怒り炎之介」だったわけなんでありんす。
で、この強羅さんの叱ったセリフが、「ばかやろう」だったんですよ。
さぁ、三太君、弱りましたねぇ・・・。
せっかく良いネタを見つけたっていうのに、以前、担任の花荻先生から、さんざん「作中にバカってコトバは使うなよ!」って釘刺されちゃってたものだから、この貴重なネタも・・・悪いけど「お蔵入り」ですわね(泣)。
で、ある日ね、三太君と、彼のお父ちゃんの二人で山に猟に出かけたんだって。
彼のお父さんは、猟銃持ってたから、いわゆる「マタギ」ってヤツだったんでしょうね。
で、鳥を撃つか、獣を撃つかで獲物を狙ってたんですが・・・そのうちに父ちゃんが、地面めがけて撃ったわけですよ。
弾が当たった瞬間、イタチっぽい細長い物体が見えたんで、三太君ね、思わず、「当たった、当たった」って大喜びして、お父様の構える猟銃の前に飛び出してきちゃったものだから、トドメを刺そうと二発目を構えていた父ちゃんは、三太君を撃つ危険性があったから、結局、獲物を逃がしちゃったんですヨ。
でね、さっきサンタ君が見た、「イタチ」みたいなものって・・・実は、「タヌキのしっぽ」だったわけですよ。
弾に当たって、しっぽをちょんぎられたタヌキさんは、トカゲよろしく「しっぽを切って」逃げてった・・・そんな流れなんであります。
がっかりですよねぇ・・・「タヌキ汁」をたっぷり作れたのにねぇ・・・あたい、タヌキ食ったことないから、わからへんけんど、タヌキ様って、おいひいの???
で・・・父ちゃんが三太にボヤくわけですよ、「お前はどうも、ばかだぞ。」ってね。
あーあ。
せっかく次のネタが見つかったっていうのに、また「ばか」がご登場かぁ・・・よくよく、ツイてないね、サンタ様も。
でもね、ついに三太君、このネタを採用することに決めました。
だってさぁ・・・こまっけえ事にこだわってたらさぁ、いつまでたっても「作品」なんて作れねえぢゃん??
それで、サンタさんね、とりあえず、ネタを書いて、しり切れトンボの中途半端な作品に仕上がっちゃったけど・・・もしかしたら、こんな作品でも入選するかもよ? って言ってくれた花荻先生の優しいねぎらいの言葉を信じて、毎日、けなげに、賞品のピアノとか、金メダルがもらえるかと、わくわくしながら待っていたとさ、ちゃんちゃん♪
言っとくけど、サンタ様・・・夢も希望も壊してすまんけんど・・・世の中、そんなに甘くないんだわさ。
あ、うそうそ。
ごめんね、厳しいジョークほざいて。
いつも「ひょうきんで優しいおぢちゃま」で通っている、あたいらしくなかったわね❤️
じゃあ、そんなロマンティストで楽天的なサンタちゃまにぃ、最後にあたいから、アナタにぴったしの格言を贈るわ❤️
『捕らぬ狸の皮算用』
・・・おあとがよろしいようで。 m(_ _)m