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青春18きっぷで脱出  作者: 安曇 穂高
01. 信州への架け橋
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中央本線 上諏訪駅

 小淵沢の別荘、ペンションをすぎた列車は日本の中央、信州は富士見、茅野なども快走し、今日の諏訪湖祭湖上花火大会がある上諏訪駅に着いた。

「穂高、諏訪湖の花火大会の会場、諏訪湖はここから徒歩十分ほどや。諏訪地域――上諏訪、下諏訪、岡谷

、辰野などの有名な行事として周辺の人みんな来るほどやで。経済的な効果も大変大きい。湖上の船から打ちあげるパターンは、知っている限りでは大津のものしかないねぇ。」

「滋賀県で、琵琶湖から打ち上げているの?」

「大正解。」

「船に発射装置を取り付けて、花火を持ち込んでやってる。」

 この五分後、彼らはおやきの店に入った。

「お腹すいたやろ。」

「うん。広高も、大阪弁話せるの。」

「安曇野市に住んでるけど、生まれたのはバンクーバー、育ったのは大阪の茨木ってところ。ほんで旅行先の信州で合コンに参加したら、愛花がいた、ってわけで。でもフランス語はそんなにわからないけど、英語はわかる。」

「南の方?」

「茨木市は、大阪府の北のほう。京都府にも交通の便が良くて、市の境目さえ越えれば万博記念公園がある。あと、市内の北には古墳もある。南は教育熱心な方が多い分、塾も集中しているし、バラ園もある。」

「他にはなんかある?」

「あの川端康成の資料館。東海道新幹線の車庫...あ、それ摂津か。」

「はよおやき食べや。」

「外はカリカリしてるけど、中はモチモチしていて美味しい。中の野菜もたっぷりと入っていて最高。こんな美味しいもの食べたことない。」

「一週間おやきでいい?」

「いや、そうじゃなくて、まともにご飯食べたことがないから...。」

その間にも、愛花がやっと奈良井の駅に着いたというのは、やはり本当であり、広高も本当に間に合うかと心配しながらおやきを食べていたのだった。そのような中で楓花と春花が寝ている様子を写真で送ってきたものだから、つい「おい!」と送ってしまったようだ。

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