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第01話 源玉

こんばんは、小久保です。

なんとか2日間頑張って、次話を書きました……。マジで疲れた。


1話の内容ですが、主人公・和希が、異世界の都市に転送される。神さまが言うに、小さい都市で治安がいいから過ごしやすい。しかし、都市の姿はなく、誰かに破壊され都市の跡形も残っておらず……。


という(説明下手すぎてすみません)内容です!



2018年12月20日 改稿

 神さま……本当に此処で良いんだよね……?

 

 四方八方に広がる、荒れた野原。

 廃墟と化した建造物が所々に広がっており、

 元々、都市のような場所だった事が窺える。


 転送場所間違ってないか?


 その荒野に伸びるあぜ道には、石材やレンガ等のブロック、流木、ガラスの瓦礫などで埋め尽くされ、足の踏み場もない。


 これなんだ……?


 通れそうな場所がないかと、周囲を見渡している最中、

 瓦礫の山の中に光り耀く何かがある事に気付く。

 和希は、頑張ってその何かを取り出そうと、瓦礫などが崩れないよう、慎重に退かしていく。

 すると、瓶のような容器を発見する。


 その瓶の中には、6色(赤、青、緑、黄、白、黒)に耀く不思議な石が一つだけ入っていた。


 〈和希さーん。この世界に慣れた?〉

「え……神さま、何処かに居るんですか?」


 突如、神さまの声が和希の周辺から聞こえてきた。

 しかし、和希の周辺に人の気配はない。

 ほのかに鳥の囀りが聞こえてくるだけで、他は何も聞こえない。


 〈あのね、此処に転送する前、通信機を手渡したんだけど、覚えてる?〉

「あ、あれ、通信機だったんですね。勿論、覚えてますよ」

 〈よかった。その通信機がないと、和希さんと連絡が取れなくなるから、無くさないように気を付けてね〉


 どうやら、神様は通信機を経由して話をしていたらしい。

 通信機には、無数の傷と使い込んだ後が残っており、明らかに古そうな通信機だと窺える。


 ――まて、これイヤホンジャックあるじゃん。


「あの……転送場所、本当に此処で良いんですよね?」

 〈はい。勿論です。

 小さい都市なんですが、非常に治安が良く、安定した生活が送れますよ。それとも何かお困りですか?〉

「都市が無くなってる。至る所に建造物が破壊された跡が残ってて……」

 〈やっぱりそうですか……もう遅かったんですね。奴による攻撃〉


 神さまはため息を吐いたあと、急に涙を流し、ひたすら「ごめんなさい」と喋りながら落ち込んでいた。


「神さま、なんで自分だけ責めてるんですか、貴方だけの問題じゃないですよ。

 僕にだって責任はあります。神さまと長話をしてしまったせいで、人を助ける事が出来なかった。

 だから、神さま一人だけ責任を負うのはやめてください」


〈ありがとうございます。さきほどはすみませんでした。

 あの……和希さん…………わ、私がこうなった時…………何でもないです〉


 なんとか神さまの落ち込みの状態から平常心を掴むことが出来た。

 だが、一方でちょっと悪い方も掴んでしまったらしい。


「で、これからどうすれば、良いですか?」

 〈取り敢えず、和希さんを別の都市に転送します!〉


 和希を別の都市に転送しようと、神さまは転送魔法を使用した。

 すると、和希の周りを囲む様に光が差し込み、転送空間に突入。

 数分後、場所の確認が取れたのか、差し込んでいた光は消え去り、別の都市に到着。


「神さま、ありがとうございます」

 〈どう致しまして。また何かあれば、通信機に『神さま』と一言お願いしますね〉

「そうだ、神さまに見てもらいたいものがあるんですが、神さまってこの地に来られますか?」

 〈来られないという訳じゃないけど、今は無理があるかな。

 私は聖域の管理人だがら、離れるわけにはいかないんだよね。

 ところで、不安そうな顔をしてるけど、何か言いたいことでもあるの?〉


 通信機の話を進めていく中、和希が不安そうな表情を浮かべている姿が目に捉えた。

 神さまは、その不安を解こうと、内容にゆっくりと溶け込んでいく。


「はい。ちょっとある事に悩んでまして……。

 〈ある事?〉

「はい。先ほどの都市で瓦礫の下から発見した宝石のようなものがあるんですが……なんだか分かりますか?」

 〈どういう風になってる? 形状と重さ、耀きを行ってくれると助かります!〉

「形状は満月のように丸く、重さは結構ずっしりしていて、6色に光り耀いています」

 〈和希さん……それは、確実に都市秘宝ですよ。

 別名、都市の源玉とも呼ばれる、魔力が詰め込まれた塊ですよ〉


 この異世界の各都市に一つだけ存在する魔力の塊。

 正確には「源玉げんぎょくと呼ばれており、都市が成り立っているのは、この源玉のお陰だという。

 普通、源玉を壊されると都市が崩壊すると言われる。ある意味、恐ろしい玉なのである。


「持ってるとやばいパターン?」

 〈いえ、大丈夫です。寧ろ、その源玉を守ってください〉

「……守る?」

 〈はい。その源玉があれば、都市を復活させる事ができます。

 ですが、都市自体が完全に破壊されているので、修復にかなりの時間を要しますね〉


 恐ろしい玉である一方、この源玉には、もう一つ隠された力を持っている。

 それが「都市再復活」という力。使うと、失われた都市を復活させる事ができるが、人間や動物などの生物は、復活できない。それ以前に、この世界で一回消滅してしまうと、二度と生き返る事はない。


「じゃあ、この宝石は大事に保管……と言うことですね」

 〈はい。そういう事です。

 あ、そうそう、私はこれから仕事をしなくちゃいけないから、通信切るけどいい?〉

「いいよ。自分も町を探索しないとだから……」

 〈じゃあ、切るね。また会話しようね、ご主人様〉


 神さまと和希は、お互い、ちょっとした用事がある事を伝たあと、神さまから先に電話を切り、その後、和希が切り、通話は終わった。

 通話が終了した途端、静かさと寂しさが彼を包み込む。




 後々の確認で分かった事だが、約2時間ほど通話していたらしい。

読んでいただきありがとうございました。

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