門出の前に俺の声を……!!!
さて、この人物。誰だと思いますか?
これから、さらに重要人物となってきます!
この子の意思は誰のためなのか、そして何が目的で門出を迎えるのか……。
これからの想像をしながら楽しんでいただけると嬉しいです!
ー京都ー
とある屋敷ではある者が大きな門出に立とうとしていた。
「ふぁ〜〜」
青いパーカーの子供が大きくあくびをした。
日差しがまぶしいせいか、フードを被っていて黒髪がチラチラと顔を見せている。
「本当に行くのか?」
その隣には、かなり大きい狼や犬とも捉えきれないような白い者がいた。
「行くよ」
縁側はよく日が当たる。そのためか、暖かいふかふかの白い毛皮は、日向ぼっこには最適だ。
「そうか…」
ここには綺麗に花が咲く木はない。
「大丈夫大丈夫、それに今は何が必要かわかってるし、何かあったら連絡するから」
「必ずだぞ。それに…」
また目を瞑って言葉を濁された。
「それに?」
けれど、そんなこと御構い無しだ。
「イタズラの加減ぐらい覚えて行動することだ」
「わかったよー」
わかってないな、と明らかにわかるほどの棒読みだったが、ここではそれが普通だった。
自分のしたいことをする。
自分の望むことを掲げる。
誰かに縛られることなく、お互いに背を押し合うこと。
妖は妖らしく。
人は人らしく。
なりたいものになり、楽しむ時には楽しむ。
時の流れに身を任せ、己の意思を貫く。
ある人は言った。
『時代は移りゆくのだから、今やらなければいけないんだ。
それに、後悔するのは失敗じゃなくてな、しなかったことにつき、後悔しろ。
それでこそ、俺の自慢の子だからな!!』
自分は、あの人の瞳に映った自分を今でも覚えている。そこに、自分の未来を見たんだ。
一番、かっこよかった。
己の中の消えぬ憧れだ。
「あぁ、そうだ〇〇。必ず、忘れてはいけないぞ」
だからこそ、踏ん張って嵐や風や吹雪でも地に足をつけなければいけない。
「うん……何とかなるから、大丈夫!」
見てて、父上。
『俺』は、あなたの力をこの世界に証明するから!!
あなたの後悔を俺が消す。
この日。自分は、この決断が大きな軌道を変えると言うことを知らなかった。
けれど、ただ父や母に見合うような子になりたいとただそれだけを思っていた。
でも、一度もこの決断を後悔したことはない。
たとえ、この身が砕けようともまた同じ決断をするのだから……。
「クスクスッ、行ってきまーす!!」
ひっそりと屋敷に呟いて、新たな門出のために門を開けるのであった。
最後まで読んでくださりどうもありがとうございます!
いや、お父さんかっこいいですね。
実はこの子のお父さんは僕の理想をかなり詰め込むことになっています。
これから、新しいこの子の門出を応援することとします!
これからも、どうぞ間の神門をよろしくお願いします!




