相談
テラキ んで、お前は目の見えない女の子に、青をみせたいってわけなんだな。
ナレ あくる日の学校で、俺はテラキにキオのことを話した。
テラキは俺の幼馴染だ。
テラキ なんか、珍しいな。
カリマ うん?
テラキ お前が人のために何かしようってのが。
カリマ そうか?
テラキ それに、お前が学校来るの珍しいし。
カリマ 悪かったな。
ナレ 俺は給食の時間に教室にいるテラキを突然呼び出し、昼休みに人の寄り付かない技術準備室を無断で借りてテラキに話していた。
テラキ いや、なんかうれしい。
カリマ よせよ。
テラキ 昔みたく、お前とそんなに話せないし。
カリマ うん。
テラキ 昔みたく、お前と一緒にソフトボールできないか?
カリマ もう、意味ないだろ。
テラキ 意味とかじゃなくて、練習試合とかでもいいんだ。お前とプレーするってのが、楽しいんだろうが。
カリマ 俺はもうチームに入れない。
テラキ 非公式でいいだろ!?
カリマ 公式だろうが非公式だろうが、どうでもいい…。
テラキ そうか。ただ、ソフトの練習試合近いから、週末時間が取れにくいんだ。でも、夕方以降なら、例の庭にその目の見えない子にも見える青があるかもしれない。
カリマ 例の庭って?
テラキ 井野原ローズ。小学生のころ、行ってただろ?
カリマ あそこにあるのか?
テラキ 多分ある。あの庭の番人に聞けばわかると思うぜ。
ナレ 花咲き誇る庭を守る漆黒の騎士。そのときまで、中学生にもなってあいつに会うことになるとは思ってなかった。俺はまだあいつとしゃべることができるんだろうか。
テラキ 話することくらいできるだろ。花の力が必要なら、あいつは手を貸してくれる。
夕方はしまるけど、俺とお前だったら若奥さんも閉園後も入れてくれるだろう。ソフト部の練習が終わったら、一緒に行こう。
ナレ というわけで週末、俺とテラキは井野原ローズに行くことになった。