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一日目 夜 お帰りください
なんか窓から王子様じゃなくて変質者が来た
好きな事だけ出来て、好きな事だけ出来る
怖いもの嫌いなもの全部遠ざけた
トイレ風呂付ワンフロアぶっちぬきの私の部屋
高校に行っていない(入学してないけど)部屋からも出ず好きな時に好きなだけお風呂にはいれる
ご飯も洗濯も掃除も電気代も水道代もガス料金も金銭も心配することない
好きなものだって何だって買ってもらえる
通信販売のものだって好きに買える
好きなものだけ並べた私だけの王国 楽園
誰にも邪魔されない私だけの世界
死ぬまでそんな毎日が繰り返されると思っていたのに
そんな毎日はこいつの登場によって音もなくあっけなく崩れてしまった
窓から来たこのサラリーマン風の空き巣によって
「初めまして私これから三か月間 貴方様を担当することになりました。キャッチセールス会社『A・D』 契約約処理担当専務の亜門と申します。」
私がこの空き巣を見た瞬間心の中呟いたのはただ一言
「お帰りください」