ポパイのホワイトシチュー
今年は畑にほうれん草がたくさんできた。
うねに2列、もさもさ。
どうしよう。時期を二、三回ずらせば良かった。
とりあえず、ご近所に配ります。枯葉と泥をとって、水でさっと洗い、新聞紙で花束のように包んで渡していく。
「ぽんちゃんいつもありがとう」
「いえいえどういたしまして」
「夏の枝豆も、美味しかったよ」
「それは良かったです」
周りの人達に何かができると、自分も自然と笑顔になれる気がします。ほくほく。
まだたくさんある。今日の夕飯はどんな料理にしようかな。
今日はみんな出かけていて、誰もいません。
みんなが帰ってくるのは夜遅くだから、温めればすぐ食べれるような料理を考える。
緑と白のホワイトシチュー
とり肉が無い。代わりに牛豚合挽き肉がある。
肉団子のようなハンバーグを作って、ホワイトシチューに沈めたらどうだろう。
イメージが固まってきた。
ホワイトシチューにたっぷりのほうれん草。スプーンですくうと隠れたハンバーグがコロコロ出てくる感じ。
さっそく作ろう!
まず野菜を切っていきます。
・タマネギ2個
・ジャガイモ3個
・にんじん1本
・シイタケ3個
ざくざく、ざくざく
お鍋を温めて、油を大さじ1をひいて、野菜を入れて竹べらで炒めていく。
じゃっじゃっ
いい感じに火が通って透明になってきたら、水をコップ4杯入れる。
じゅわー
あとはブイヨン2個いれて弱火で放置しておこう。
その間にミニハンバーグをつくります。
ボールにパン粉をコップ1入れて、水をかけて湿らしておく。みじん切りにしたタマネギをフライパンで炒めて、透明になってきたら冷ます。
合挽き肉400gをボールにいれて卵1個、混ぜていく。塩、コショウ、ナツメグ、冷めたタマネギみじん切りを合流。
ミニハンバーグの形に整えて、フライパンに並べて焼いていく。小さいから火が通りやすいので気をつけて。
焼けたら皿に取って置いておく。
ほうれん草はパスタ鍋でたっぷりのお湯を沸かし、ゆがく。
茎の方を下にして、葉の方は上に。
茎の方が煮えるのに時間かかるから。葉は最小限の時間で。
鮮やかな緑色になったら、ザルにあげて水をかけて冷ます。
まな板に並べて、茎の根元を切りはなす。3,4等分くらいに切り分けて、軽く絞り皿に取っておく。
フライパンでホワイトソースをつくり、お鍋に合流。弱火でコトコト。
塩、コショウで味付けしてと。塩加減は急にしょっぱくなるから少しづつ足して調整する。
ミニハンバーグも合流。
さらにゆがいたほうれん草を合流して、シチューに散らしていく。緑と白とにんじんの赤でいい感じになってきた。
さあできた!お皿によそってと。
いただきまーす!
あつあつ、はむはむ。うまい!
ハンバーグのジューシーさと、さっぱりしたほうれん草シチューの組み合わせ。いいんじゃないかな。
焼きたてのパンにバターを塗って、シチューと一緒にパクッ。この組み合わせ、うますぎる。はぐはぐ。
ごちそうさま!
これはおいしい。メモしとかなきゃ。ノートにうねうね今日の料理をメモしていきます。大分ノートもたくさんになってきた。
ふと気づくと外はすっかり暗くなっています。
でも大分、日が伸びてきたね。春が近づくのを感じます。近所でも梅の花がちらちら見られるようになってきた。
みんなまだ帰ってこない。しかたない、お風呂入って、もう寝よう。みんながすぐ食べれるように、食卓にお皿とスプーン、食パンを置いておこう。
お風呂から出たら、すぐにふとんに入ります。
今日はいい感じのシチューができた。台所に何かを仕掛けた気分になります。みんな気にいってくれるかな、、、?
そんなこと考えながら、ぽんちゃんは次第に眠りについていきます。
うつら、うつら、、、
カチャカチャ
ガサガサ
ゴソゴソ
「お腹ペコペコー、、、」
「静かに。ぽんちゃんもう寝てるよ、、、」
「台所になんかないかな」
「なんかお肉を焼いたいい匂いがする」
「どこにも残ってないね、、、」
「、、、」
「!!、お鍋にホワイトシチューが作ってある。さすがぽんちゃん」
「温めて食べよう食べよう」
「食パンも置いてある。これも焼こうよ」
みんなは、温めたホワイトシチューをお皿についで、焼けたパンと食べ始めます。
「緑と白できれいだね」
「ほうれん草がおいしい」
「あっ!すごい!ハンバーグも入ってるよ」
「バター塗ったパンとの相性ばっちり。おいしいおいしい!」
「静かに!ぽんちゃん起きちゃうから!」
「筋肉モリモリ〜。おかわり、いいよね!」
小声で話す声が、ふとんの中のぽんちゃんにうっすら聞こえてきます。
「、、、、、、」
「、、、、、、」
浅い眠りの中、ぽんちゃんはにんまり。
(ふふ、うまくいったみたい、やったやった)
みんなの声を聞きながら、ぽんちゃんは満足そうに深い眠りにつきます。
この時の出来事は、いつまでもぽんちゃんの記憶に残ることになりました。なんてことない、ちょっとしたことが、しっかり記憶に残る時がある。なぜだろう。
ぬくぬく。
ぽんちゃんおつかれさま。
ゆっくりおやすみなさい。
おしまい




