透き通る夜空のお汁粉
毎日寒い日が続きます。
朝になるとバケツの水に氷が張っています。
冬らしい冬がうれしい。
こんな日が続くと、おいしいおしるこが食べたくなります。
透明でお吸い物みたいな、おしるこ。
それでいて小豆の味がしっかり。
小粒のあずきが色ツヤ良く、ピンとして、パリッと香ばしい焼き餅を乗せて。
砂糖と塩の絶妙なバランス。
くんくん
くんくん
さっそく作ろう。
材料
- [ ] あずき 一合
- [ ] グラニュー糖 一合
- [ ] 塩 少々
これだけ。
あずきは、普通の小粒のものを買います。
お米より少し大きいくらい。ぽんちゃんは大納言のような大きいあずきは使いません。なぜか小粒が好きなんです。
いつも小さな片手の雪平鍋を使います。
まず、お鍋にあずきを一合、そっと入れて静かに水で洗います。静かに、さーっと洗って水を切る。それから水を多めに入れて、火にかけて煮ていきます。
ぐつぐつ
ぐつぐつ
10分くらい経つと、お湯が少しあずき色になってきます。味見をして、アクが強いようなら少し煮汁を捨てて、水を足します。最近は弱い小豆になったのか、アクを全部捨てると味が薄れてしまいます。
そのまま、弱火〜中火にかけて、優しく煮ていきます。ゆっくりゆっくり火を通す感じで。
この量だと1時間くらいかな。まるちゃんだったら、なんとなくで丁度良く煮てしまうんだけど。鍋とにらめっこしてもよくわからない。しかたない、頃合いを見計らって、口に入れて判断します。
そろそろかな。早めに一粒取って口にいれます。少し硬い。あと5、6分くらいかな。鍋の中を見てみます。少しあずき色に色付いている。
しばらくしてもう一粒、口に入れます。ホクホク。少し硬いけどこんなもんかな。砂糖を何回に分けて混ぜていきます。塩もひとつかみ。パラパラ。
味見をしてみます。ちょっと甘ったるいので、塩をもう少し。味は塩に有り。塩キャラメル、塩チョコと世界共通。
こんなもんかな、火を止めよう。金網でお餅を焼き始めます。焼ける頃には丁度良くなっているかな。
小粒のあずきなので、少し硬めのお粥を炊くようなものかも。皮が破けて濁ってしまうのはあまり好きではありません。
さあ、できた。
誰もいない。しめしめ、たくさん食べよう。
ガチャッ
「ただいまー」
あれ!?もうみんな帰ってきた!
「寒い寒い。わあ、おしるこだー!」
「さすがぽんちゃん!」
「お餅、2個入れてね!」
「、、、」
しかたないので、みんなの分のお餅を焼きます。ぱちぱち。緑茶も入れようか、、、。
お椀におしるこをよそって、お餅を乗せて。
お吸い物のように透明な汁に、きれいな小粒のあずき。その上にのせた、パリッと焼けたお餅。おいしそう。
ひとり一杯しかないからね。さあ食べよう。
いただきまーす。
はむはむ、ずるずる
「汁がおいしい!」
「透明なのに、あずきの味がしっかりしてる」
「お餅の甘さとちょうどいい」
「お茶がうまいのう」
「いいでしょ。昔ね、一度だけ食べたのが忘れられなくて。たまに作るんだー。」
「あずき、ちょっと硬めだけど、ポクポクして柔らかいお餅との食感がいいね」
まるちゃんのお墨付きがでました。ぽんぽん。
ちょっと少なかったね。また、みんなの分の量を作ろう。ごちそうさま!
みんな、すぐ歯を磨こう。砂糖が多いからね。
気がつくと、外はもう暗くなってきました。地平線は茜色で空は青黒い。桜やイチョウなどは葉っぱがすっかり落ちて、細かな枝先が樹冠を形づくり、鉄塔の骨組や電線の一本一本がくっきりとした影絵の世界。
ぽんちゃんはそんな風景を飽きることなく見つめています。透明なお汁粉やプリンが好きな理由も関係しているのかもしれません。
冬至が過ぎたので、これから徐々に日が長くなっていきます。春に向かって。それはとても待ち遠しいことだけれども。
なんだか少しさびしいような気もします。
おしまい




