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サンキュ  作者: 廣風直
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第36話

第三十六話:私の記憶 三十


 人生で一度きりのことが多い結婚式も無事に終えることができた。芸能人では何回も結婚式をしている人もいるようだ。自分達が主役になれるものだから、楽しい筈である。準備はとても大変だけれど。

 妻とはもう入籍は済ませていたので、式の前から盆地で一緒に暮らし始めていた。式が終わってから一週間が経過した頃、朝の身支度をしていた私の携帯が鳴った。相手はマジからだった。「新聞見ましたか?盆地高校生徒募集停止ですって!三年後閉校になるって書かれています。」衝撃的な出来事であった。結婚したばかりの、秋の終わりの出来事であった。いつもより早く学校へ向かった。いつもより出勤者が多い気がした。みんなソワソワしていた。そこへ校長が登場し、報道が先になってしまったことを謝罪した。そして、次年度入学してくる生徒を最後に閉校にむけて、スケジュールを組んでいくことを説明した。盆地に住んでいる中学生の減少が一番の大きな原因であると伝えられた。

 新年度になった。校長は後一年任期があったのにも関わらず早期退職をした。逃亡者である。仕方のないことである。そして校長が変わった。私は盆地高等学校の最後の一年一組の担任を受け持つことになった。私が盆地高校の一組を担当するのはこれで三回目である。どうやら一組に縁があるようである。隣のクラスの担任は関ちゃんであった。何でも話せる仲だったので、協力しながら生徒指導をすることができた。閉校を知りながらも、六十人ぐらいの入学生が集まったのである。彼等が一年生の頃は二クラスだったのであるが、二年生から三クラスに分けることになった。理由は個性の強い子が多くて指導が大変だったからである。三組を担当したのは川童かわこ先生である。珍しい苗字の先生であったが、決してカッパに似ているとかそういう類の話ではないのを断っておきたい。ちょっとズレているが熱心な先生であったので、私と関ちゃんと川童先生との三人でスクラムを組むことが出来た。

 

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