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サンキュ  作者: 廣風直
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第34話

第三十四話:私の記憶 二十八


 ニセコマラソンの結果は、無事走り切ることができた。去年に続いて二度目の完走であった。この頃から、みんなの意識が高くなりつつあって、ハーフマラソンにエントリーする人が現れ始めたのである。来年はみんなでハーフを走ろうと言い出す人まで出てきた。ギャグで走ってたのにガチになるじゃないか。私はそう思っていた。

 マラソン大会が無事終了して、ニセコにあるウッドロッジに移動して寝る場所を決めたら、バーベキューの始まりである。みんなテキパキと動き、私は寿司屋仕込みのビールサーバー係をこなした。みんなにビールが行き渡って、みんなで「乾杯」の一言。またまた身に沁みた。お肉はバスの運転もしてくれた潤さんの教え子が、特別価格にて提供してくれたものであった。やはり、持つべきものは可愛い教え子である。楽しい時間はあっという間に過ぎていくもので、辺り一面暗くなってしまった。みんなでロッジの中に入り、飲み会は続いた。しこたま飲んでみんながバタバタと眠りについていった。

 そして翌朝、早く起きてみんなで温泉に出かけた。早朝の温泉ほど気持ちのいいものはないと思う。私は週に一回(水曜日)は必ず堀ちゃんと関ちゃんと温泉に行っていたので、温泉には入り慣れているが、ここのお湯はなかなか滑らかで気持ちの良いお湯であった。

 この日から二週間ほど日を空けて、私は自らボーリング大会を企画したのである。マジの上げてくれた球を打つためであった。そのためにはマジ達の協力は欠かすことができなかった。マジ経由で彼女を誘ってもらったのである。

 彼女は来てくれた。昇龍。その頃周りからよく言われていた言葉である。そして自分が一番使っていた言葉だと思う。調子が良く気分も良い。そんな意味合いで使っていた。マジ夫妻、堀ちゃんカップル、郷夫妻、関ちゃん、そして私と彼女の九人でボーリングを楽しんだ。郷は初登場であるので紹介しておく。私が盆地高校に赴任して五年目にやって来た社会科の教員であり、明るく愉快な後輩である。吹奏楽をやっていた男で指導者としても期待されていた。

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