表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サンキュ  作者: 廣風直
23/55

第23話

第二十三話:私の記憶 十九


 大学の卒業式の話をしようと思う。私の周りで袴姿の人はあまり見かけず、私もスーツで参加した。写真は使い捨てカメラが主流であったが、私はキャノンのAPSフィルムのイクシーを使っていた。そのカメラを使って仲間と記念撮影を楽しんだ。卒業式では女の子の多くは振袖を着ていた。私は最後のチャンスだと意を決して、花さんの元へ行き一緒に写真を撮ってくれるように頼んだのである。花さんは笑顔で承諾してくれた。夢に見たツーショット写真である。その勢いのまま、電話番号とEメールアドレスを交換してもらって、私はにんまりとして帰宅したのであった。舞い上がっていたので、その後に行われた卒業祝賀会の記憶はほとんど残っていない。ただ覚えているのは、酔っ払ってずっと北の国からの五郎さんのモノマネをしていたということである。

 その後、私は日をあけて花さんに電話を何度かしている。Eメールもやり取りした。しかし、花さんとは付き合うことは出来なかった。何回目かの電話で、公務員試験に向けて勉強に集中したいと言われた。これも優しい嘘だったと思う。私はその優しい嘘を受け入れて連絡することを辞めにした。

 花さんは幸せに暮らしているだろうか。素敵な年の取り方をしていれば何よりである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ