第20話
第二十話:私の記憶 十六
失恋した後の私は鍋部で野菜を切る、回転寿司屋では軍艦を作る日々を送りつつも、恋をした。同じ学部の女の子のことが気になって仕方がなかった。当時のことを振り返ると悔しくて仕方がない。大学に入学した私には彼女がいた。それは読者の皆さんもわかるだろう。そんな中、ある授業が終わった後、気になっていた彼女がノートを貸して欲しいと話しかけてきたのである。私はドキドキしながらも、しっかりノートは書いていたので彼女に貸してあげたのであった。週に二回あった授業だったので、次の授業の時にノートを返してくれた。笑顔でありがとうと言われた。その時から、私は彼女のことが気になっていたのである。しかし、私には年下の彼女がいたので、深追いというか、ノートを貸してあげた君に話しかけて仲良くなろうとすることが出来なかったのである。その後、私は振られてしまうわけだが、時すでに遅しといったところである。
毎日見かける彼女の名前は花形エリカ。私は彼女に片思いをしていた。近くにいるだけでドキドキしていた。やまっちょにはもちろん私の想いは伝えていた。私達は彼女のことを花さんと呼んでいた。毎日のように、明日こそ話しかけろよと言われていたが、好意を行為に移すことが出来なかった。不甲斐ない男である。
そして月日は流れ大学二年生になった。私とやまっちょは時間割を作成する作業に入った。学科が違っても一緒に受講できる講義を選んだ。また、教職課程に進む為に必要な体育を受講することに決めた。この時はやまっちょも社会の教員免許を取る予定だったのである。この選択により私の恋の矢印は方向を変えることになるのであった。




