第17話
第十七話:私の記憶 十三
私は大学生になった。片道一時間半以上かけて、九時から始まる講義に間に合う様に家を出た。夏場は自転車で駅まで行き、列車に乗って、その後は地下鉄、そしてバスへと乗り継ぐ。バスから降りて五分ほど歩けば大学だった。毎日よく通っていたと思う。先日、実家の近くにある、星が綺麗に見える高台にある神社で、御朱印帳を購入して、御朱印を書いてもらったのがキッカケで、大学の近くにある神社まで足を伸ばした。目的の御朱印を書いてもらい、大学の中に潜入してみたのだが、大好きだった食堂が無くなっていた。もう一つの食堂は当時から綺麗だったが、綺麗なまま営業していた。おにぎりは持ってきていたが、せっかくなので学食のカレーを頼んで食べてみた。二八六円。激安である。でもでも、もう一つの食堂の方が庶民的で好きだったんだけどなあ。
大学生になった私であるが、アルバイトはそのまま続けることにした。夕方からのシフトで調整してもらった。大学生の私と高校二年生の恋はうまくいっただろうか。…その通り、うまくいかなかった。すれ違いの純情である。わかる人にしかわからない。このフレーズ。このまま進むことにする。かわいい彼女に好きな人ができたらしい。なかなか会えない大学生の私との恋を辞めにして、新しい恋へと進んだのである。今だからこそわかるが、彼女も寂しかったのだろう。仕方のない恋だったのである。




