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1話 センエースは神様の夢を見る。


挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)


 

挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)







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1話 『究極超神センエース』だった高校生。




「――はっ!!」



 目が覚めた時、

 センは、ベッドの上だった。


 『ここ』は、彼――『高校一年生・閃壱番』が『生まれ育った実家』の自室。

 決して高級品ではないが、ぬくぬくと温かいベッド。

 『理不尽な絶望』と向き合う必要などない、

 親や社会によって守られた世界。


 『いつも』と何も変わらない、

 穏やかな、『平日』の朝。


 柔らかな太陽の光が、

 窓の外から降り注ぐ。

 どこまでも平和な、日本の朝。



「……はぁ……はぁ……」



 チチチっと、スズメの鳴き声が聞こえた。

 どこまでも静かで、優しい朝だった。



「……夢……」



 寝汗でベットリしている両手を見つめながら、

 ボソっとつぶやくセン。


 『えげつない闘いをしていた夢』を見ていた……

 ような気がするが、しかし、


(……どんな夢だったっけ……)


 時間が経つにつれて、

 『夢の記憶』は、どんどん薄らいでいく。

 それは、きっと、誰にでもある経験。

 むしろ『夢の記憶を、いつまでも意識上に保管し続けておく方』が難しい。


 夢の記憶を失っていくのは、人間にとって、至極当たり前の話。

 何もおかしくはない。

 『高校一年生・閃壱番』の『日常』に『おかしな点』は一つもない。


 ゆえに、二分も経った頃には、



(……なんも、思い出せねぇ……なんか……マンガみたいに闘っていたような気はする……すっげぇ、しんどかったような気がする……メチャメチャ大変で、苦しくて……けど、なんか……楽しかったような気も……しなくはない……)



 もはや、『そんな気がする』という程度にしか思い出せなくなっていた。

 詳細な記憶は完全に失った。


 だから、最後に残ったのは、


(夢か……全部……そうか……まあ、だよな……)


 そんな『何にもならない納得』だけ。



 ★



 夢から目覚めたセンは、

 起きてから数分たった今でも、

 まだ、ボンヤリとほうけていた。


(夢の中で俺は、たぶん……変身したり、飛んだり、手からビームを出していたような……いや、してなかったかな……そんな『ドラ〇ンボール』的な感じじゃなくて、『はじ〇の一歩』みたいに、物理法則を遵守しながら殴り合っていただけだっけ? なんか、どっちもありえる気がする……んー、ダメだ……思い出せねぇ……)


 すべてが、うっすらと、ボンヤリとしている。

 ただ、今でも『変に覚えている個所』が無くはなくて、


(……なんか……クラスメイトの女子が出てきた気がするんだけど……誰だったっけ……たぶん、『あの4人の中の誰か』だと思うんだけど……)


 心の中でつぶやきつつ、

 センは、

 自分のクラスメイトの顔を思い出す。


 『彼女たちの事』は、すんなりと思い出すことができた。

 『現実のこと』なので、これも、当然の話。


 『男子高校生・閃壱番』の『日常』に『ゆがんだ点』は一つもない。


(……『茶柱ちゃばしら』と、変な言い合いをしたみたいな……そんな夢だったような……気がしなくもない……)


 クラスメイトの女子生徒『茶柱ちゃばしら罪華つみか』を思い出して、

 センは軽く赤面する。


(なんで、あいつの夢なんか見るのかなぁ……もしかして、俺、深層心理では、あいつのこと気になってんの? ……うわぁ、気持ち悪ぃ……)


 顔が熱くなった。

 耳まで赤くなって、身悶みもだえする。


(いや、まあ、あいつは、確かに、『見てくれ』だけは『出来がいい』と思うけど……でも、あんな、性格に莫大ばくだいな問題を抱えているシリアルサイコのことなんて……うわぁ、きしょい、きしょい)


 『夢にクラスメイトの女子が出てきてあたふたする』

 という思春期特有の恥ずかしさに興じるセン。


 その光景は、普通に気色悪いものの、

 しかし、特に『不可思議』と呼べるほどの異常ではなく、

 結局のところは、極めて平常な男子高校生の日常に過ぎない。


「……朝から、しんどっ……」


 ため息をつきながら、

 センは、ようやく、ベッドから降りる。


 『いつも』のように、

 顔を洗い、

 歯を磨き、

 メシを食って、

 学校にいく準備をして、

 家を出る。


 何も変わらない、『いつも』の風景。



 『一般人・閃壱番』の『日常』に『おかしな点』は一つもない。



ヒロインの一人、薬宮トコ。

挿絵(By みてみん)


ヒロインの一人、茶柱罪華。

挿絵(By みてみん)


ヒロインの一人、紅院美麗

挿絵(By みてみん)


・主人公、閃壱番

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[一言] この漫画風イラストをこのタイミングで、だと ミスリードにも程がありますねぇw しかも、 このタイムリープとセンのタイムリープは、 恐らくは発動者も世界も別でしょうしw ちなみに、今みて…
[良い点] 新連載おめでとうです! 毎日三話投稿の復活! タイトルがテンプレにひねりを加えただけか……と思わせておいて、めちゃくちゃ深い作品、見参。 一話目に漫画イラストはずるいw これは読みたく…
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